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シナリオ詳細

輝け! 秋のマチョボール鉄帝杯

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●マチョボールの知らせ
 鉄帝には、鉄帝ならではの秋のイベントが多数ある。
 その中にある、一風変わった……しかし、とても秋らしいイベント。
 秋といえばスポーツ。スポーツの秋という言葉があるくらいにそれは自然なことだ。
 そしてスポーツといえば筋肉。
 筋肉といえばスポーツ。何もおかしくはない。
 そう、そのイベントの名はマチョボール鉄帝杯。
 秋空の下でマッチョ達が筋肉を競い合う、筋肉球技の大会である。
 そして……そのマチョボールのチームに今、異変が発生していた。
「ちょっと、どういうこと!? 選手が全員体調不良だなんて!」
「そ、それが……キノコにあたったようでして」
「なんてことなの!? くっ、季節ものを食べるなとは言えないし!」
「それが……どうも差し入れだったらしいのですが、ササミーズの手先じゃないかと」
「あ、あいつらあああああ! もう! 鉄帝杯決勝はもうすぐなのよ!?」
 マチョボール強豪チーム「エンジェルズ」。
 毎年質の良い筋肉に仕上げ優勝候補にあがる彼等は今、ピンチに陥っていた。
 控え選手も含め、全員がダウン。
 3日後に迫った決勝試合には、どう考えても間に合わない。
 どうする、どうすれば。
「……最後の手段を使うしかないわね」

●エンジェルズからの依頼
「という経緯がありまして、こちらが依頼人のエンジェルズ代表、ハイキンさんです」
「どうも。やはり中々粒ぞろいね。磨けば光るのも磨かなくとも光っているのもたくさんだわ」
 チーサ・ナコックは依頼人のハイキンを紹介すると、今回の仕事についての説明を始める。
 マチョボール。専用の人の頭ほどの大きさの中身の詰まったゴムボールを使って行う格闘球技である。
 ルールは簡単。
 8人対8人のチーム戦。
 ボールを互いのエリアの一番奥にある「マッチョの像」が高さ1.5mの位置に掲げ持っている全長50cmほどのリングに叩き込めば1点。
 10分ごとにフィールド交代で、試合時間20分。点数の高い方が勝ち。
 そして……攻撃スキルと武器、道具以外なら、なんでもやっていい。
 ただしボールを持っていない相手への攻撃は禁止。
 防具は互いに著しい差が出ないように専用のプロテクターが用意される。
「ちなみにエンジェルズのプロテクターは天使をイメージした純白よ」
 相手は同じく強豪で、しかも荒っぽい試合で有名なササミーズ。
 遠慮していては、こっちが潰されるかもしれない「反則上等」な相手だ。
 とはいえ、エンジェルズは清廉潔白なイメージで売っている。
 こちらはルールの範疇でやるしかない。
「結構大きな試合ですが……まあ、頑張ってくるですよ」

GMコメント

格闘球技マチョボールのルールについておさらいです。

8人対8人のチーム戦。
ボールを互いのエリアの一番奥にある「マッチョの像」が高さ1.5mの位置に掲げ持っている全長50cmほどのリングに叩き込めば1点。
10分ごとにフィールド交代で、試合時間20分。点数の高い方が勝ち。
攻撃スキルと武器、道具以外なら、なんでもやっていい。
ただしボールを持っていない相手への攻撃は禁止。
防具は互いに著しい差が出ないように専用のプロテクターが用意される。

・注意点
ササミーズは結構ダーティ。隠し武器くらいならやってくるかも。
エンジェルズはクリーンが売り。ルールの範囲でぶっ潰せ。
具体的に言うと相手がボール持ってるなら顔面ドロップキックはクリーンファイトの範疇。

今回は練習パート、試合パートの2つです。
練習パートでは練習用コートで試合に出られない3軍選手相手に練習が出来ます。
試合パートではササミーズと試合です。かなり強いです。
ぶっ潰せ、オー。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

  • 輝け! 秋のマチョボール鉄帝杯完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年09月20日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

レッド(p3p000395)
赤々靴
亘理 義弘(p3p000398)
侠骨の拳
咲花・百合子(p3p001385)
白百合清楚殺戮拳
オリーブ・ローレル(p3p004352)
鋼鉄の冒険者
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
フォークロワ=バロン(p3p008405)
嘘に誠に
フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)
挫けぬ笑顔
ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)
開幕を告げる星

リプレイ

●ただいま練習中!
「エンジェルズ……白い翼のルシアにピッタリの名前でして!」
『にじいろ一番星』ルシア・アイリス・アップルトン(p3p009869)が満足げな表情でそう叫ぶ。
「とはいえ……助っ人として来たのはいいけど経験無しでも大丈夫でして? あっ、練習試合があるのですよ? でしたら! 短い間かもですがよろしくお願いするのでして!」
「ボクもマチョボールは未経験っすけど助太刀するっす!」
 エンジェルスの練習用コートで、『赤々靴』レッド・ミハリル・アストルフォーン(p3p000395)は純白のプロテクターをつけて気合を入れていた。
 格闘球技マチョボール。その秋大会に出るはずだったエンジェルスのピンチに、レッドのササミーズへの怒りはMAX状態だった。
 レッド達の視線の先では三軍メンバーが簡単な動きやルールを解説する為の練習試合をしていて、全員が真剣にそれを見ていた。
「流石に鉄帝の競技だけあってなかなか荒いようだが望むところだ」
「しかし……命のやり取りが発生しない依頼は久々です。少々ダーティな臭いはしますが、戦場の血生臭さに比べれば余程マシでしょう。ですがそれはそれとして、あんまりダーティなのはよろしくないと思うのでブッ飛ばしますけどね」
『仁義桜紋』亘理 義弘(p3p000398)と『鋼鉄の冒険者』オリーブ・ローレル(p3p004352)は、目の前で行われる練習試合を見ながらそんな感想を漏らす。
 そう、格闘球技などと呼ばれるだけあってマチョボールの試合は中々に荒っぽい。
 プロテクターをつけるだけあって相手の命を奪わないように考慮されてはいるが、怪我上等といった雰囲気を感じさせる。
「攻撃スキルと武器、道具以外なら何をやっても良い? かなりなんでもありなルールなんだね。楽しんでいこう」
「最近運動出来ていませんでしたしいい機会ですから全力で楽しませていただきましょうか。たまにはこういう普通のスポーツもよいでしょう」
 しかし、それもいつもやっている命がけの戦いと比べればどうということはない。
『空に願う』フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)もルールの荒っぽさを理解しつつも恐れてはいなかった。
『嘘に誠に』フォークロワ=バロン(p3p008405)にいたっては「普通のスポーツ」と認識しており……そのマチョボール適正に、解説していた三軍選手がゴクリと息をのむ音が聞こえてくる。
「ふふ! なんでもありのマチョボールだって? 面白い! 猛虎の如く点を取って見せよう!」
『雷光殲姫』マリア・レイシス(p3p006685)もすでにルールを理解しつつあり、まさに猛虎のごときオーラを漂わせ始めている。
 そして、いよいよ練習が始まって。
「コーチ! 短い間っすけどよろしくっす!」
 そんなレッドの言葉と共に純白のプロテクターをつけた面々がコートに降り立っていく。
「さて、美少女働き致すか! 此度は戦ではなくスポーツ! 故にルールには厳格にあらねばならぬ! ルール無用だと、全員のしてから制限時間一杯ゴールにボールを投げ続けるのが一番効率的になってしまうからな」
 そう、それが出来てしまうのがイレギュラーズの恐ろしいところ。
 というか、それを考えつく『白百合清楚殺戮拳』咲花・百合子(p3p001385)がちょっぴり怖くて三軍選手が震えていた。
 しかし、百合子とてワンマンアーミーをするつもりはない。
 仲間との連携を重点的に練習するつもりだし、レッドともその為の打ち合わせを入念にしていた。
「体力無いっすけど粘り強さと小技ならいけるっす」
「うむ。しっかり確認していこうぞ。ルール外の方法で勝とうとする軟弱者らに目にもの見せてやりたいのである!」
「ルール……そうですね。ルール的に大丈夫な行為なのかも確認しなければいけませんしねイロイロと」
 フォークロワがちょっと怖い事を言っているが、それもフェアプレイ精神の賜物だし、マチョボールはそういうスポーツだ。
「まあ、見た限りではアメフトとバスケが混ざったみたいな競技だが反則でケチをつけられては堪らないからな」
 義弘も、フォークロワにそう頷く。
「攻撃や守備の定石、それと向こうは隠し武器での妨害行為もするようだしそれの対処も考えなきゃならねぇだろうよ……ボール保持者以外への攻撃は禁止だが、隠し武器での攻撃を弾いたり腕を捻ったり、防ぐ行為も反則になるのかね。流石に隠し武器は相手側の反則になると思うんだが」
「隠し武器は見つかった時点で退場よ。勿論防ぐのにペナルティーはないわ」
 ハイキンに即座に言われ、義弘もフォークロワも当然だと頷く。
「それに守備に関しては特に連携が必要だ。実戦を想定しつつ、練習しなければよ」
「うむ。純粋な勝負で負ければササミーズの鼻っ柱も折れようて!」
 百合子が笑い、マリアも再度気合を入れ直す。
「ヨシ! 本番に向けてしっかり練習しよう! まずは非戦スキル簡易飛行での味方からのパス受け取りと連携、飛行からそのままダンクシュートの練習を入念に行うよ!」
「ルシアの担当は機動力を活かしたアタッカーですよ!」
 そうして、練習が始まっていく。その動きは流石のイレギュラーズということか……中々に素晴らしいものだった。
 ……ちなみにだが。
「そう! 強くなりたいのなら! 何よりもパワーが! そして持久力が要るのですよ!そこでルシアの魔砲トレーニング! でしてー! 魔砲は普通の人では数発撃つだけでもう気力が尽きるほどハードなものなのですよ……でも、それをきちんと十分な休憩を挟みながら継続して行うことで成果を得られるのでして! 撃ち方が分からなくてもちゃんと教えるのですよー!」
 三軍相手にそんな練習法を広めながら魔砲をぶっ放していたルシアが百合子に俵担ぎで回収されていくという一幕もあったが……まあ、些細な事である。

●マチョボール試合開始
「さあ、始まりましたマチョボール鉄帝杯決勝戦、エンジェルスVSササミーズ! 事前のお知らせ通りエンジェルスは選手の総入れ替えがありましたが、どの選手も歴戦の面構え! これは期待できそうで……おおっとエンジェルス、集まっていますね。これは円陣?」
 解説の声が響くが……そう、コートではエンジェルスとなったメンバーで円陣を組んでいた。
「勝利へと輝き羽ばたく翼となるっすよ!」
「エンジェルスファイッオー!」
 全員のきっかりと揃った掛け声が……後に「っす」とか「でしてー!」とか続いた気もするが、ともかくきっかりと揃った掛け声で全員の心が新生エンジェルスとして1つになる。
「へっ、エンジェルスの連中、円陣なんか組んでやがるぜ」
「流石にクリーンファイトが信条の連中は違うってか」
 ニヤニヤと笑うササミーズを、エンジェルスはギラリと睨む。響く試合開始の笛は、ササミーズへの鎮魂歌だろうか?
「もらったあ!」
 審判の投げたボールをササミーズのアタッカーがとるが……そこに現れるは百合子だ。
「ごきげんよう。攻撃スキルは使えぬが、吾の一撃は多いぞ?」
 重い、ではなく多い。その宣言通りにボールをとったはずのササミーズのアタッカーが百合子の拳の連打を受けて吹っ飛び、そのまま一気に前へと進んでいく。
「ち、ちくしょう! 止めろ!」
「パスである!」
 百合子がボールを投げた先はオリーブ。しっかりとキャッチしたオリーブは更に敵陣向かって突っ走り、向かってきたディフェンダーたちをフォークロワは真正面から吹っ飛ばす。見せ場と盛り上がりを意識した、見事なプレイだ。
「小手先で止まるほど甘くはないですよ」
 このままゴールまで突っ走ることもできるが……これは競技であり団体競技だとオリーブは意識している。
 だからこそ、飛んでいるルシアへとパスする。
 受け取ったルシアもコートを見事に飛び回り……ここが見せ場とばかりに許される限界ギリギリまで飛ぶ。
「直接急降下シュートを決めるのですよ! 届かないじゃないか、ですよ? これはルール上はいいのですよ! それにルールを破ってるのはそっちの方でして!」
 ルシアのきめた「直接急降下シュート」のついでとばかりに放たれた告発にササミーズの1人がギクリとしたような表情になるが……リングをしっかりと揺らしたシュートは見事にエンジェルスに一点を与えササミーズボールになる。
 当然ササミーズのアタッカーたちはこまめにパスをしながら進んでくる。
 絶対にボールを渡してはならないと、そう感じたのだろう……実に堅実なプレイで、ササミーズも強豪であるということを知らせてくる。
 しかし、それはそれだ。
「うおおお! いくよ! 皆!」
 マリアの強烈なローキックがササミーズのアタッカーを転がし、なんとかパスを受け取った別のアタッカーを義弘の拳が撃沈する。
「敵と仲間から意識をそらすな!」
「はい、パスっす!」
 レッドは拾ったボールを即座にフォークロワにパス、受け取ったフォークロワはなんと超ロングシュートを試みる。
「このコート全てが私の射程内ですよ」
 投げたボールは見事にゴールリングに飛び込み……再びエンジェルスに一点である。
「ふむ、これなら……」
 実際のところ、場合によってはフォークロワは「バレなきゃフェアプレイですよ」精神や「ルールに書かれてなければゴールへの細工も違反ではない」作戦も考えていた。しかし、この調子であれば必要はなさそうだった。
 そして再びササミーズボールだが、これは義弘がパスコースを潰し相手選手も拳で潰してボールを奪う。
「攻撃スキルは禁止だが、その他は禁止とは言われていねえ」
 勿論その通りだ。義弘の攻撃はマチョボールにおいてはフェアプレーであり、歓声が巻き起こる。
 そして義弘から出されたパスはフォルトゥナリアに渡るが……フォルトゥナリアは、先程ルシアが叫んだ時に反応した選手を、しっかりとマークしていた。
 ササミーズは絶対にルール違反のダーティプレイを仕掛けてくる。
 それを前提にルールを瞬間記憶で覚えて、審判並みにマチョボールのルールに詳しくなっていたのだ。
 そしてルールを完全に覚えたことでフォルトゥナリアは新生エンジェルスの司令塔にもなっていたが……あくまで役割はササミーズの反則潰しだ。
 実際、新生エンジェルスの中では華奢なフォルトゥナリアが動いたことで怪しい選手がアタッカーに混ざって動き始めている。
 恐らく百合子にパスすれば警戒されるだろう。しかし、それも利用できる。
 細かいパスを繰り返し、フォルトゥナリアがボールを持つ時間を増やすことで「狙い」を決めさせていき……ついに、その選手が動く。
 プロテクターを利用した打撃を仕掛けてこようとしたその刹那、フォルトゥナリアはリーディングを発動。当然相手も気付くが、もう遅い。瞬間的に出てくる棘付きナックルガードを掴み、フォルトゥナリアは叫ぶ。
「審判! これは反則では? 武器で攻撃を行っています!」
「おおっと! これはいけない! 改造プロテクターだ! 判定は……当然一発退場! ボールはエンジェルスに移ります!」
「まあ、簡単ですね」
 そして再びフォークロワが一点決めると、会場は大盛り上がり。
 もう手加減はいらないとばかりに義弘と百合子、マリアのトリオでパス回しをしていくが……百合子がシューターになると見せかけ、百合子はマリアにパスを回す。
「確実なのが一番であろ」
「ふふ、承ったよ!」
 そこからのマリアのドリームシアターで自身の幻影を随行させ、飛行してのシュートは凄まじいもので。
「試合はまだまだここからが本番っす! 気を抜かないでいくっすよ!」
「ああ。最後は腕っぷしが物を言う。大無双流は伊達じゃないぞ」
 レッドの声掛けに、義弘がニヤリと不敵な笑みを見せる。
「私も速さには自信がある! 負けないよ!」
 もはやエンジェルスの勝ちは動かない。魅せるプレイをエンジェルスは気を抜かずに続けていく。
「そっち行った!」
「任せてください、真正面から殴り飛ばし、そのまま退場させる位の気概でやりましょう。狙うは……顎!」
 フォルトゥナリアの指示に応えオリーブが敵アタッカーを殴り飛ばし、フリーになったボールを抱えてルシアが飛ぶ。
「パスでして!」
「お任せを」
 そうしてフォークロワが今日何度目かのシュートを決めれば、響くのは大歓声だ。
 しっかりと練習した作戦もフォーメーションも、全て見事に機能して。
 各自がそれぞれの役割をしっかりと果たす新生エンジェルスは、ササミーズに1点も与えない大勝利を収めたのだった。
「優勝はエンジェルス! 秋の鉄帝杯、見事なフェアプレイを見せつけたエンジェルスの大勝利でしたー!」
 響く大・大・大歓声の中でレッドとルシアは手を握り合って飛び跳ね、フォークロワとオリーブは軽く汗をぬぐい、マリアとフォルトゥナリアは軽快に手を打ち合わせて。義弘と百合子はニヒルに笑う。
「いやぁ! 楽しかったね! またしたい!」
 そんなマリアの楽しげな声が響く中……新生エンジェルスは、優勝カップを高々と掲げるのだった。


成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

コングラチュレーション!
皆様の連携と作戦が、エンジェルスを優勝に導きました!

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