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ギルドスレッド

美少女道場

【模擬戦】美少女パンケーキ血風録

アヤメ殿が「本日のおやつはパンケーキです」と言い。
吾が「パンケーキはキイチゴのソースが好きである」といったので。

そういうことになった。

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【パンケーキ】
流行りのスイーツ。
パンクラチオンからその名がついたとの話であるが真偽不明。
少なくとも打撃技と組技を主体とした闘技の名に似ていることといい、
フルーツや生クリームで彩られた愛らしい姿といい、
戦で消費された熱量を補うのに向く糖分といい、とても乙女度の高い食品と言えよう。

有名店の前は時に木苺ソースのような血で路面が濡れている……

(美少女語録より抜粋)

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うむ、では新鮮なキイチゴのソースづくりであるな。
(どぉれ、たまには吾も料理を手伝うのである!って突然言い出してアヤメを台所から道場に引っ張ってきたなう。である)
キイチゴのソースとは美味い店の前によくだれかがこぼしていくアレであろう?
なら吾は得意料理である!
(なんか根本的に勘違いしながら伸びをしたりして準備運動をしている。
目には一度信じ込んだら中々消えない勘違いと闘争の炎がぐるぐるととぐろを巻いていた)
(エプロンを外す暇もなく台所から引っ張り出されて「なんで?」って顔してた小娘である。)

いやそれなんか違うくないですかお姉様……
(違う、違うのだ。アレは順番待ちにしびれを切らして物理で列を圧縮する美少女の流した血なのだ。しかし恐らく説明してもおわかりいただけないのだ。なんてこった。魚の切り身が泳いでる級の誤認だけど乳母日傘の正真正銘の美少女だから仕方ないし、説明してそうですかですっこんでいただける気もしないし……)

(ま、いっか。闘ろう。)
(そういうことになった。)
うむ、では。
(キュッと床を鳴らしてのすり足。緩く清楚な立ち姿を作り、楚々として拳を握る)
キイチゴのソースになーーあーーーれーーー!
(相手をキイチゴのソースにしたら誰がパンケーキを作るのかとか全然考えていないナチュラルボーン美少女(物狂い)ムーブで襲い掛かる!)
【先攻後攻判定】
91
(ほぼ同格だ、やれぬはずもない。震える理由などないぞ……)

(ぎゅぱっと室内履きの踵を鳴らし、奥歯を噛み締めながら笑みを作ってみせた。美少女には死地に挑んで尚笑う胆力も大事な要素だが、この小娘はクンフーがたりてないので、非常に硬い笑みである。)
【先行後攻判定】
44
(戦いの最中に笑顔で何を考えているかと言えば、本当に何も考えていないのだろう。
幼女が綺麗な蝶々を追いかけるが如くに思考などないのだ。)
刮目せよ!吾はあんま使ったことがないが、これが白百合の台所自在拳!
(説明しよう!美少女とて乙女!台所でスイーツを作ったりはたしなみである!
だけど、泡だて器だけでメレンゲを作ったり、みじん切りをしたりするのは大変★
そんな時はちょっとだけ美少女力に頼っちゃお☆彡みたいな生活密着型の拳法はどこの流派でも多少はあるはずだ!多分!)
フレッシュ!ジューサー!!!!!
(間合いに飛び込むのは一歩で事足りた。楚々とした立ち姿のまま幅跳びでもしたかのような距離を跳んで握りしめる拳をひねる。
そこに回転する美少女力が合わさってそれは打撃というよりももはやドリル。
只人であればそのまま体をえぐり取られそうな一撃が能天気なボイスと共に飛翔する!)
【先攻・攻撃】
(尾形アヤメは美少女としてはどうしようもないハンチクである。軟弱で卑しい育ちから必要最低限を詰め込まれてどうにか美少女と名乗る資格を得たような小娘である。この天衣無縫の、生まれながらにして美少女のなんたるかを余すことなく吸収し自ら体現する生徒会長の中の生徒会長の見ているものとはあまりに世界が違いすぎたのだ……。)

……!
(しかしそれでも美少女の端くれである、ほうけているわけにはいかぬ。半身をずらし、風に戦ぐ菖蒲の葉を思わせる動きでその拳の側面をすり抜けようと試みた。)
【後攻・防御】
(微かに逃げ遅れた毛先を巻き込み一撃でみじん切りにする拳の威力、まさに食路無跡(くいじなあと)の故事にも匹敵する!)

(先程まで調理中であったためかふと、叔母が幼い従姉妹に繰り出していた一撃を思い出した。鋭く背後に回り込み、跳躍!拳をその頭に振り下ろそうと試みる。)

滅(め)ッ!
(脳天から下方に向かう衝撃と呪い。それは、何らかの思い違いをしている相手に対し、大地による審判を仰ぐときの一撃である。風紀委員よりは母親や姉が主に使うし、或いは戯れに友人間で行われることもあるかもしれぬ。背後に花を背負う乙女ともなれば中々そういった機会もなくなってしまうのだが……とにかくそんな懐かしさを孕む一撃であった。)
【後攻・攻撃】
(避けたか、と笑みを深くしながら追いすがろうとした瞬間、明確に足が止まる。
咲花・百合子はどれだけ強くなろうともアホの子である。
大輪の花を背負い、生徒会長よ、美少女最強よと言われても、そうしてくれる友がいた。
故にその呪は非常に馴染みのあるもので……)
クッハッ
(思わず破顔する。呪は正確に打ち据えられてこの身を揺るがした。
流し込まれた気は内腑を焦がし、辺りに人の焦げる嫌なにおいが混ざり――)

(だからどうしたというのだ。)
懐かしい、百合華によく灸をすえられたものである!
(それで矯正されなかったからこそのこのありさまだ。)
だが、その程度では吾をキイチゴのソースにはできぬぞ!
(肉の焦げる汚れた匂いを斬るように腕を振ると、丁度着地した瞬間のアヤメに飛び掛かる。
乙女的に竦ませた肩の角を喉に引っ掛けて潰そうとする)
これが白百合の肉のタタキ……生け作りである!
(キイチゴのソースはどこに行ったというのか。)
【後攻・攻撃】【修正点+10】
……!
(着地の瞬間、首筋が粟立つものを感じた。)
(喉、だけで済むならば儲けものだが最悪そのまんま頚椎が持って行かれかねない一撃に、咄嗟に体勢が崩れるのを覚悟で回避を試みた。それは熱いフライパンに触ってしまったときに反射的に手を引っ込める速度にも似ている。)
(やや無様な、しかし首を持っていかれずに済んだなら上等である。いくらかの距離をとって猫のような目を瞠り、相手を見据え脚を矯める)

……タタキと活造りは違うものではーー!
(そこは突っ込むところじゃないとかそういうのはいい。)
(弾くような速度とともに、柳刃……いや、菖蒲の葉の如く鋭く真っ直ぐな喉笛への突きが見舞われる。相手の皮膚を刻むに届くか、届かぬか――!)
29
違う……もの!?
(驚愕に声が震える。
タタキも活造りもなんか生っぽくてスライスしてあるものではないのか。)
バカなァーーーーー!!!!
85
(圧倒的なやられムーブをしているにもかかわらず、美少女の体は自然と動いていた。
突き出された腕、手首を嫋やかに握りそこを支点としてくるりと投げ飛ばす)

……ばかな……それでは、ソースとは……キイチゴとは一体……。
(この期に及んで多分キイチゴすらもよくわかってない発言をかました)
(そのまま勢いのベクトルが違う方向に向かわされ、顔面から壁に激突してずるずると落ちた。鼻血がめっちゃ木苺ソースで見た目に超キュート!……キュート?)

きゅぅ。
(変な奇声上げて床に落ちてる調理担当。)
おお!キイチゴのソース!
(アヤメの鼻から垂れるどころか迸っている真っ赤な液体にご満悦の様子でぱたぱた駆け寄って)
アヤメ殿!アヤメ殿!吾、上手にできたのであるよ!キイチゴのソース!
(めっちゃ笑顔でぺちぺち頬を叩いて起こそうとしてくるあたり、美少女すぎて人の心を失った感が見え隠れする。
平気で生き血を啜る山ガールに片足突っ込んでる奴には木苺のソースも鼻血も同じに見えるらしい。
まぁ、赤くて粘度のある液体だもんね。)
(ぺちぺち叩かれてる間にちょっと正気がもどってきた)

お姉様、木苺ソースは甘酸っぱいものであって、鉄錆しょっぱくないです……。
(ハンカチで鼻血を抑えながら、なんとも言えない感じの皺を眉間に寄せた)
……なん……だと……?
(突き付けられた真実を飲み込むことが出来ず、一瞬なからずアヤメを見る視線に疑惑の色が乗る。
しかし、はたして、この小さな後輩が自分をたばかるような事をするだろうか?
ほどなくしてその考えに行きつけば、だんだんと疑惑の色も薄くなり)

……では、吾が女子力補給にと小鳥を割いてキイチゴのソースなりと飲んだのは……。
(無意味であったか、と重々しい声が道場の床に落ちた)
(なんかこのままとんでもない勘違いが繰り出されそうな気がして、これ以上掘り返すのが怖くなってきた!)

……だいじょうぶです、お作りしますよ。
(この先輩私がいないと駄目になる人だわ、ってなった。奇しくもそれは彼女の前の世界の側近たちにも似ているのかも知れない。よろっと立ち上がる。)
うむ、よしなに頼む。
(寛大な風に頷いて返した。実に貢がれ慣れている動作だ。
よろけながら立ち上がろうとする後輩に手を貸さないのも、それゆえの無思慮なのかもしれない)
吾、パンケーキは甘いやつがいいのである。ふわふわで、白いのがのってるやつである。
生クリーム乗ったスフレパンケーキですか。了解です。
(よし、二段重ねくらいなら頑張ろうじゃねえか。三段はぶきっちょだから難しいけど!)
(お鼻を抑え、ある程度止血がすんだら調理に取り掛かるのだろう。尚、ひっくり返すのに失敗して自分の分が一枚になったとか、ならないとか。)
(その後、台所でメレンゲ作るだけでもすごいすごいとキャッキャしてほめたたえる声が聞こえたとか、聞こえなかったとか。)

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