（手を払う）
ざけんな、御免だぜ。
俺は仕事で忙しいんだよ、そんなに遊んでられるかっての。

（背もたれに肘を掛け、カップを傾ける）

んー、あと80年くらい手繋いでてて貰っていいっすか！

（首を傾けて回避）

ったく、そればっかかよお前は……。（毒気を抜かれ、スプーンを置いて溜め息）

で、満足したかよ？
（もういいだろ？と手を離そうとする）

(フリーになった手ですかさず毒気抜きの投げキッス)

……その喧嘩、買うぞ？

（スプーンを手に取り、片目を薄く開く）
（ギフトを発動しようとする前兆である）

(これが時代差ってやつなのかな、と感性の違いを心の中で思案する)

恋愛未経験のヘタレ童貞かと……。

……お前、俺を何だと思ってんだ？
こう見えて三十前だぞ、手を握った程度で緊張してたら握手の度に動悸するだろうがよ。

……ドキドキしないんすか？
(試しにギュッと握り返して反応をうかがう)

ふん、小賢しい事をいっといてその様か。
案外大した事無ぇんだな？
（ふん、と鼻を鳴らす）

（脈拍は……安定している）
（高まりも無ければ低下も無い、つまり『いつも通り』という事だ）

…………。
(想定以上の食い付きっぷりに驚き、自分がドキドキし始めている事に気付く)

ふぅん……ただのヘタレではないみたいっすね？
(繋いだ手を通して幻介の脈拍を感じ取ろうと集中してみる)

あ゛ぁ゛！？
（ビキ、と額に青筋を浮かべる）

上等じゃねぇか、たかが手を繋ぐ程度……いくらでもやってやるよ！
（乱暴に手を掴み、ぐいと引っ張る）

おんやぁ？　公衆の面前でだなんて……ただ手を繋ぐだけっすよ？　(手をワキワキしながら挑発するような視線を向ける)

幻介先輩……もしかしてこの程度の事でドキドキしちゃってるんすか？　可愛いっすねぇ……。

ふぅん……。
（興味があるのか無いのか、生返事を返して運ばれてきた珈琲に口を付け……続く言葉に噴き出しそうになる）

ぶっ！？
な、何を言ってるんだお前は……何で公衆の面前でンな事しなきゃなんねぇんだよ！

そうっすねぇ……これは今日あたしが聞き齧った話なんすけど、情熱的な愛は心拍数が上がるのに対して熟年夫婦のような親しい友愛は心拍数が下がってリラックスするらしいっすよ。

先輩はあたしの事どう思ってるんすか？
ちょっと手を繋いで実験してみないっすか。
(両手をパーにして突き出す)

してねぇよ、馬鹿言うんじゃねぇ……ったく、口の減らねえ奴だ。
（言いながら、お冷やを一気飲み）
（店員に追加の珈琲を注文し一息つく）

で？
振ってきたからには、何か話題はあるんだろうな？
（指先でテーブルをコンコンと叩きながら）

目の前の女の子にドギマギしてカップが空な事に気付かない人よりはマシだと思うんすよ。　
(幻介の手元にあるカップ飲み口に指を這わせる)

ほら先輩、おかわりして？
もうちょっとお話しましょ。
(呼鈴を鳴らす)

自称ほど当てにならねぇモンは無ぇな。

（盛大なブーメランな気がするが、気にしない事にした）

そうっすか？
あたしはセンスの良い女を自負してるつもりっすよ。

……そこで俺を選ぶ辺り、お前は本当に大馬鹿者だぜ。
（鬱陶しそうに鼻先の手を払い、珈琲を飲もうとする……が、既にカップは空だった）

あたしはモテて当たり前っすよ、だからあたしが男を選ぶ側っす。　(テーブルの上に乗り出して幻介の鼻先をちょこんと触り、選ばれたのはお前だと暗に伝える)

（ヒョイ、と首を傾けて射線から外れる）

ったく、しょうがねぇ奴……つーか、物好きだな。
わざわざ俺のいる席に来なくても、お前なら引く手数多だろうによ。（溜め息）

(よくわかんないけど顔をじっと見られてるので投げキッスを飛ばす)

……、……。
（また何か悪さしてんじゃねぇだろうな？って視線を送る）

たまたま寄っただけっすよ。
先輩がよくこっちに来るからあたしも見物しにきてみたんすよ。

ある訳ねーだろ、学生が立ち寄る店によ……。

（仕方無ぇな、という顔で対面に座る）

つーか、お前なんで此処にいるんだよ……何か用事でもあったのか？

きちゃった。
先輩、ここにお酒ってないんすか？　(話題を振る事によって逃げるという意識を逸らそうと思考誘導)

げぇっ、ウルズ！？

（ビクッと震えて、ガタッと立ち上がろうとする）

ん……あぁ？

（集中していたのか、何度か声を掛けられてやっと顔を上げ）

(窓越しに浪人もとい古典教師を見かけ、何食わぬ顔でそのまま入店して流れるように相席に座った)
せんぱーい。

せーんーぱーい。

（いつもの窓際の席、珈琲片手にアデプトフォンを弄る浪人……いや、今は古典教師である）

(頭に沢山たんこぶある人が横切っていったな……)

すんませーん。唐揚げ弁当のテイクアウト予約しとった 者（モン）ですけど。
あ、万札しかあらへんので お釣り頼んます。
あー、はい、こちらこそ おおきに。ほな さいなら。
（※早足で去る）

顔が「出来るもんならな」まで言ってるんですよねえ……

ご飯美味しかったです、また来ましょうねー！
さっそく帰ったら明日のご飯の準備をしましょう〜

期待しといてやるよ。（出来るもんならな、とまでは言わない優しさ）

畑だったら、周りに幾つかあるだろうがよ……そこを借りろよ、庭でやる必要はねえだろ？
と、はいはいっと。心の底から感謝と尊敬の念を送れよ……じゃ、帰るとすっか。明日は頼むぜ、鍵はいつもんとこに入れてあっからよ。

（財布からカードを出し、会計へ向かう）

……良い笑顔ですねえ？
いつかすっっっごいいけめん連れてきて驚かせてやりますよ

お手製の野菜かあ、今度わたしも勝手に咲々宮家のお庭に畑作って育ててみますかね
(空になったパフェの器にスプーンを突っ込んで) ごちそうさまでした！

……、ハッ。（鼻で嗤う）

まぁ、まだ死にゃしねーよ。
もうちょいすりゃ、学園に（勝手に）作った菜園が実を結ぶしな……。（ずず、と珈琲を啜ってソーサーにカップを置く。空になったらしい）

いつかこの世渡り術で旦那様をきゃっちしてみせるので、その時は挨拶に伺いますよ！

そんなにご飯に困ってるんですか……沢山つくるのでそんなゾンビみたいな顔色にならないでください……
流石に栄養失調で死なれるとか嫌ですからね……？

乙女の世渡り術、ねぇ……。（ははは、と乾いた笑いを洩らし珈琲を一口）

いや、別に奢らなくてもいい……ただ、たまに飯を作りに来てくれ。本当に死活問題だから……。（目のハイライトが消える）

屁理屈じゃなくて、乙女の世渡り術って言ってくださいよそこは！

では今度はわたしがなにか奢ってあげますよ、お腹空かせてかかってくるが良いです！

本当にお前って奴はよ、仕方の無え奴だな……へりくつばっかり上手くなりやがってよ。
ま、英気を養えたならいいわ。代償は高くついたがな……。

今度来る時は、なるべく腹一杯にしてから来い。
じゃねーと、もう奢ってやんねえからな。

ご飯食べないと人ってすぐ死んじゃいますよね？
ふぁみれすはご飯を食べる場で、実際にしっかり栄養をとって元気になりました！
つまりこれは必要経費！　預金がやばけりゃもっとお仕事すれば良いのです！

ぱふぇすぐなくなっちゃいますねぇ〜質量保存の法則が効いてないです……
でも今日は沢山美味しいもの食べられましたし、沢山おしゃべりできて良かったです！

いやあれ、ただ単に遊びに来ただけだわ……じゃねぇと、ギフトでわざわざ変身して姪の振りしてまで遊び回ったりしねえっつの。

逆だ、逆。
お前が俺の預金の心配をしろ。
（ぺちん、とメニューの平たい所で頭を叩き）
（運ばれてきた珈琲を啜る）

弟の様子を見に来てくれるなんて素敵なお姉様じゃないですか〜
あまり希望ヶ浜には行ったことないので今度わたしも探検しに行きますかね！

ああああ！　わたしのめにゅーが！
もしかして、お腹いっぱいなのを心配してくれてるんですか？
食後のでざーとは別腹なんです……大丈夫、ちゃんと完食してみせますから！

取り敢えずは明日だけでいい、希望ヶ浜は遠いからな。
姉上はこないだ、学園のテスト期間中でくっそ忙しい時に遊びに来たからもういいだろ……。
（げっそりした顔、どうやらひと悶着あったらしい）

おい、おいお前。おい……澄恋ェ！！（バッ！とメニューを奪い取る）

明日からはちゃんとわたしがご飯準備するので食費ぜろですよ！
でも今度はお姉様とも一緒に来たいです、みんなで食べたほうがもっと美味しいでしょう？
(滅多に外食しないので非常に満足している様子)

追加でぱふぇください！！

まぁ、お前が喜んでるならそれでいいわもう……。
（はぁ～、と深く息をつく）
（財布どころか、預金まで氷河期になりそうだった）

ん、気分によるな……今日はどっちも入れてるが、別にブラックでもいい。
（呼び鈴を押す）
（珈琲のおかわりを注文する）

ではぜ〜んぶいただきますね！(もぐもぐもぐ)
ん〜美味しいー！！
ご飯を食べてる時は無条件に幸せになれるので一生ご飯食べていたいですねえ〜

幻介様こーひーにはお砂糖とか牛乳入れるんです？
わたし苦いのちょっと苦手なのでどばどば入れちゃう方なんですけど

（やれやれ、と頭を振るが別段嫌そうな雰囲気ではない）
（むしろ、仕方のない妹の相手でもしている様な……）

俺はいい、夜はあんまり食わねぇんだ。珈琲だけでいい。
つーか、ファミレスで持ち帰ろうとすんなよ……ちゃんと残さず、好き嫌いしねぇで食えよ。（カップを傾ける）