イラストSS

　シャイネンナハトの夜は、混沌彩る世界のなかでも不思議な素敵な奇跡が起こる。
　たとえばとってもかわいい“じゅうよんさい”のあの子が、なんの前触れもなく唐突に三人に分裂することだってあるだろう。
　それに、サンタクロースが赤い服を着たおじいさんしか居ないなんて誰が決めたのだっけ？

「王道のミニスカサンタが君に愛という名のプレゼントをお届け！」
「ねえ、まっしろの僕だって、かわいいよね……？」
「黒は俺を一番かわいく魅せてくれるはずだよ」

　雪のようにしろい膚と細い肢体を見せつけて、口々に話し出す魅力たっぷりのおとこのこ。
　一番なんて選べないなら、三人全員選んだっていいのでは？
　きらきらとライトアップされた聖夜の雪景色よりもまばゆい彼らの姿を目に焼き付ければ、きっとプレゼントなんて要らないだろう。
　どうしても欲しいというなら、それ相応のご褒美を。レレウオくんだってプレゼントが欲しいんだもの。

「……ええと、ところで俺は？」

　きゃっきゃとはしゃぐかわいいあの子の遥か遠くで、ぽつんと立ち尽くす男がひとり。
　画面外の誰かへとずっと抱えていた疑問を尋ねたものの、誰からも回答を得られないgoodmanが、居たとか居ないとか。

　※SS担当者：遅咲