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芋シャイネン
芋シャイネン
イラストSS
シャイネンナハトの夜。
外では色々な飾り付けがされていたり、シャイネンナハトでしか見られない光景が広がる。
だがそんな輝かしい夜の中、奈々美は1人自室にこもっていた。
寒さを凌ぐにはちょっと心もとない、赤いジャージを着て。
温かい炬燵に足を入れて、ホットコーヒーとショートケーキを置いて。
「さて、それでは……」
いただきます、と手を合わせてショートケーキを口にする奈々美。
一口食べればクリームの甘さとスポンジの甘さが渾然一体となって口の中に広がっていく。
中から出てきたいちごも一緒に食べると、甘酸っぱさが口を引き締めてくれた。
――3年目。
奈々美のシャイネンナハトはこれで3年目だ。
今年も様々な事件が世界を賑わせていたが、無事3年目のシャイネンナハトを祝うことが出来た。
その記念としてケーキを買って食べてるのだが、やっぱりこういう祝い方も悪くない。
ケーキを食べ進め、すべてを食べ終えた奈々美は手を合わせてごちそうさまの言葉とともに、小さく呟く。
それは祈りでもあり、目標でもあり、標の1つ。
「来年のシャイネンナハトも無事に祝えますように……」
また次の同じ日に、同じような1日が来ることを祈っていた。
※SS担当者:御影イズミ