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イラスト詳細

トゥエル=ナレッジのツクネによる3人ピンナップクリスマス2017(横)

作者 練色ツクネ
人物 トゥエル=ナレッジ
花園 芽依
久遠・U・レイ
イラスト種別 3人ピンナップクリスマス2017
納品日 2018年02月13日

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イラストSS

 先ずはグラスを重ねて乾杯。
 軽やかな音から始まり、過ぎていくのは賑やかな時間。
 ケーキや料理を囲み、美味しい、と其々に舌鼓を打つ。外は寒くても、この部屋の温度や交わす言葉があたたかい。他愛もない会話でも三人にとっては何よりも楽しくて嬉しいもの。
「今年はいつも以上に楽しいシャイネン・ナハトです!」
「賑やかなシャイネン・ナハトですね。楽しいですわ」
「そうだね。とても楽しいよ」
 トゥエルと芽依が思いを言葉にすると、レイも静かに同意を示した。心地好いちいさなパーティーの最中、トゥエルはふと或ることを思い出す。
「私の所にもサンタクロースは来てくれるのでしょうか!」
「ナレッジさんのところにサンタクロース? ……さぁ、来るんじゃない?」
「サンタさんは良い子にしていたら来てくれるとのことですよ」
 わくわくとした様子のトゥエルにレイが答える中、芽依はそっと贈り物と小箱を手に取った。勿論それは芽依から見て良い子だった二人へのプレゼントなのだが、先に行動に移ったのはトゥエルだった。
「どうぞ受け取ってください。私の自信作です」
「私からも贈り物を差し上げますね」
 トゥエルと芽依から差し出された箱と包みを見たレイは少し驚いた表情を浮かべる。まさか自分がプレゼントを貰えるとは思っていなかったレイはやや戸惑った様子でトゥエルと芽依を交互に見遣った。
「これを私に? でも、サンタクロースは……」
「サンタには誰でもなれる。教えてくれたのはレイ君ですよ?」
 レイの紅い瞳にトゥエルの笑顔が映る。
 その表情と視線があまりにも明るくて真っ直ぐだったものだから、レイは思わず頷いて贈り物を受け取る。その中身はきっと、先程の言葉から察するに自作の物なのだろう。
「はい、どうぞ!」
「あら、私にもプレゼントを? ありがとうございます」
 芽依の方にも振り返り、贈り物を渡したトゥエルは二人が箱を開けてくれる時を楽しみにしている様子。
 レイは二人が微笑みあう姿をじっと見つめた後、穏やかな感覚をおぼえた。
 この感情の名前はまだ分からない。本当はもう知っているのかもしれないが、今はこのままでも悪くないだろう。そして、レイは共に過ごす二人へとプレゼント代わりの言葉を贈る。

 ――Merry Christmas.

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