イラスト詳細
逃走か、闘争か/猫星一之進IL
逃走か、闘争か/猫星一之進IL
| 作者 | 猫星 一之進 |
|---|---|
| 人物 | ヴェッラ・シルネスタ・ルネライト 十夜 縁 |
| イラスト種別 | 2人ピンナップクリスマス2017 |
| 登録されているアルバム | |
| 納品日 | 2018年02月13日 |
14
イラストSS
ソルジャー、十夜縁は今現在窮地に置かれている。
今までもなんども修羅場はくぐり抜けた。だがこんな修羅場ははじめてだ。こめかみを伝い、頬に冷や汗が落ちる。口元が引きつる。
眼の前の美しい悪魔(きつね)はなんとも蠱惑的な瞳で見つめてくる。普通の男性であれば、一瞬にして籠絡されるだろう。しかし、しかしだ。
彼女は凶器、いや狂気を手にしている。
「食べて……くださらないの? 丹精込めて作ったのじゃ」
濡れた雫のようにしっとりとした声は緑の耳に絡みつくように響く。不確定名ゲテモノ料理。何が原材料なのか全く検討もつかない。彼女はチョコだといった。
ウソつけ! チョコからそんな触手が生えてるなんて聞いたことなんかないわ!!
「ダメ、かの?」
上目遣いが心にヒットする。この女狐の常套手段だ。何人の男がアレに騙されたのだろう。一歩。一歩前進んでくる。やばい。緑は一歩後に下がる。正直背を向けて逃げ題したい気持ちでいっぱいだがソルジャーの挟持が許さない。
また、一歩。
一歩下がる。
「丹精込めたっつったってなぁ……お前さん、自分で味見したのか……?」
ギリギリこぼせたのはその言葉。
女狐はニコニコと笑みを浮かべて答えない。そしてまた一歩進んでくる。チョコとしてありえない匂いが緑の鼻を刺激した
「一度、味見、してみねぇか?」
にこにこ。ヴェッラは答えない。
「神よ」
ああ、この世界に神がいるならば。今すぐ哀れなおっさんを助けてくれ!
