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夜の遊覧飛行
夜の遊覧飛行
イラストSS
煌めきの空は雪を粧いどこまでも美しい。
幾重にも重なるフリルから、どこか所在なさげに黒いタイツに包まれた細脚を揺らしてSolum Fee Memoria(p3p000056)は不安げに宙を仰ぐ。
自らの脚は地より離れ今は遠く空の上にあるのだと感じるたびにどこか眠たげナSolumはしっかりと腹のあたりで支える腕の感覚に小さく息をついた。
「ふふふ、大丈夫?」
呼びかける声は優し気で。寒がりな子猫が凍えてしまわぬようにとレイヴン・ミスト・ポルードイ(p3p000066)はぎゅ、と腕に力を込めた。
「……ん」
小さく頷けばその双眸には広がる光の海が映り込む。
その美しさの中では小さな欠伸もお留守番。抱え込む腕を確かめる様に触れてSolumは綺麗だと小さく――囁く様に呟いた。
「気に入ったなら良かったよ」
「……シャイネン・ナハト、って」
きれいなのだと、子猫は小さく呟く。
空と海と――そして、何時もとは様変わりした地上を見下ろして。
夜の空中散歩はまだまだ続く。