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イラスト詳細

八田 悠の炭酸マカロンによる2人ピンナップ(縦)クリスマス2017

作者 炭酸マカロン
人物 八田 悠
ローラント・ガリラベルク
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2017(サイズアップ)
納品日 2018年02月13日

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イラストSS

「サンタクロースという聖人の情報を集めた上で再現してみた。なかなかの再現度と自負しているよ。ああ、しっかりつかまっていてくれ」
 赤と白のツーカラーで全身の毛を染めたローラント・ガリラベルク(p3p001213)は、片手で肩に座らせた八田 悠 (p3p000687)の太腿をしっかりと掴み持ちながら、もう片方のたくましい腕と足を動かして巨大なモミの木を登りはじめた。
 登るたびに、Scheinen Nacht(シャイネン・ナハト)のために飾りつけられた銀や金の玉飾りが音をたてて揺れる。他に音はない。物音ひとつしない静寂がまるでおとぎの世界のような印象を強めていた。
 粉雪が舞い落ちる中、ローラントはもくもくとモミの木の頂きを目指して登る。やがて月あかりを受けて輝く星飾りが見えて来た。
「さあ、着いたぞ。振り返ってごらん」
 悠はおそるおそる身をよじった。
 落ちるのも怖いが、トナカイを模した頭の飾りが友の顔に当たらないように気を使う。
「うわぁ、すごい。……きれい」
 白い風景、銀灰色の空。そして刺すような寒さ。眼下に幻想首都の街明かりが広がっていた。
 元いた世界にあったネオンのように、人工的で華やかなクリスマスイルミネーションではない。特別に色がつけられたガス燈が、どちらかというとちょっと静かに灯っている。やたらに賑やかな音楽も流れていない。静かな、静かなクリスマス。いや、シャイネン・ナハトの夜だ。
「それで、トナカイ殿。ローラントサンタはどこからプレゼントを配り始めればいいのかな?」
「うーん、そうだね……。あそこから配り始めよう。僕たちのプレゼントで明るくするんだ」
 悠が指示した暗い場所――貧困層が多く住む地区をみて、ローラントはにっこりと笑った。
「いいね。二人で希望と言う名の光を届けに行こう」

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