イラスト詳細
DexM001型 7810番機 SpiegelⅡの御崎ゆずるはによる2人ピンナップクリスマス2021
DexM001型 7810番機 SpiegelⅡの御崎ゆずるはによる2人ピンナップクリスマス2021
作者 | 御崎ゆずるは |
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人物 | DexM001型 7810番機 SpiegelⅡ エッダ・フロールリジ |
イラスト種別 | 2人ピンナップクリスマス2021(→おまけイラスト)(サイズアップ) |
納品日 | 2021年12月24日 |
2
イラストSS
友人を歓迎するためにパイを焼く。理にかなったことだ。
ガラス戸のオーブンを前にして、エッダ・フロールリジはそんなことを考えた。
理にかなわないことがあるとすれば、今自分の身体が前後左右に揺すられていることだろうか。
「エッダーエッダー、まだですか?」
DexM001型 7810番機 SpiegelⅡである。後ろから両肩に手を置き、待ちきれないとばかりに自分の身体をメトロノームのごとく左右に振っている。そのおかげでエッダもゆすられるのだ。
常人がメトロノームしたくらいでそうはならないが、シュピーゲルの力は常人のそれではない。鋼の杭をうったかのごとく体幹のブレないエッダであってもかるくガタガタされるのだ。
「ステイですよシュピ。パイは焦って取り出してはならない。焦げ目の程よい一瞬を狙いすますのであります」
「何秒間ステイしたら完成しますかエッダー」
メトロノームが早くなった。
エッダはアアアアアと言いながら上向いた。
「なぜパイひとつでそこまでテンションをあげるのですか」
「だって」
シュピーゲルがエッダの肩にぽすんと顎をおき、ガラス戸越しのパイを見つめた。
「エッダが作ってくれるから」
ガラス戸越しに、オーブンの熱が頬を照らした。エッダはぺたりと自分の頬に手を当て、そして口元を隠した。
ガラス戸に、自分の顔が映ってしまうのは、いまはちょっとまずい気がした。
担当GM:黒筆墨汁