PandoraPartyProject

イラスト詳細

準備

作者 omu
人物 ランドウェラ=ロード=ロウス
ノア・マクレシア
瑪瑙 葉月
イラスト種別 3人ピンナップクリスマス2021(サイズアップ)
登録されているアルバム
納品日 2021年12月24日

6  

イラストSS

 寒い夜空を煌びやかな灯りが優しく照らす。吐く息は白いけれど、これからの事を考えたら心も体もぽかぽかして、寒いだなんて感じる暇だってない。
「こっちだよ」
 そう声を上げて手を振るランドウェラ=ロード=ロウス(p3p000788)に瑪瑙 葉月(p3p000995)はぱっと笑みを見せる。しかしその両手はペーパーバッグで埋まってしまっているから、流石に手を振り返すのは難しい。皆へ贈るための大切なプレゼントだ。
「わあ、おっきい木なの!」
「そうだろう? 帰ったら皆でイルミネーションを付けよう」
 駆け寄った葉月はランドウェラの抱える木に目を丸くした。これを飾り付けるなら総出でやらねばならないだろう。けれど皆で一緒に飾るのだって楽しいに違いない。
「少し遅くなったが、飾りつけからがクリスマスだと思えば、ね!」
「ん……これはこれで、楽しい」
 ノア・マクレシア(p3p000713)がこくりと頷くと、頭上に乗ったぬいぐるみが一緒にかくりと揺れる。その手や腕には買ってきたご飯や飲み物、ケーキなどが積まれていて、ノアは落とさないようにとそれらをしっかり抱え直した。
 当日から始まったクリスマス準備であるが、楽しむためのものは十分に揃っただろう。
「ツリーもよし、ご飯もよし、プレゼントもばっちりなの!」
「帰って……準備、しよう。きっと、今年も素敵なクリスマスになる……」
「ああ、そうだね。楽しみとはいえ、ずっと外に居たら凍えてそれどころじゃなくなってしまいそうだ」
 冷えるからね、と片目をつぶるランドウェラに頷いて、2人もまた歩き出す。ファーの付いた2人のコートは暖かく、冬の寒さからだって守ってくれるけれど、ギルドで楽しいひと時を過ごすためにも早く帰ろう。
「ツリーの飾りつけ、こんぺいとうみたいな飾りはあるかな?」
「……多分、きっと?」
 前を行く2人がそんな会話をしている。こんぺいとうのような飾り――ツリーの天辺につける星が一番それらしいだろうか、なんて葉月も考えつつその後を行く。
 何でもないような建物は、しかし彼らにとって大切な居場所。こうしてまたメンバーと一緒に過ごせることに、葉月はふふりと笑みを漏らす。
(来年も、その先も……ずっと一緒にいたいなの!)
 どうか、こんな幸せが永く続きますように。そう願ってやまない夜は、ギルドへ戻って賑やかな飾りつけを終え、楽しいパーティが始まって――優しくふけていくのだった。


 ※SS担当者:愁

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