イラストSS

　シャイネンナハトがやってきた。――だと、言うのに秋奈のの姿が何処にも見られずに紫電は探し回った。
　室内にはやけに大きなプレゼントボックスがあるがそれ以外に変化は見当たらない。
　ふと、そちら側に視線を遣った後、紫電は首を捻った。
（……こんなものあっただろうか……？
　いや、知り合いからのプレゼントかも知れないが……怪しい……）
　何にせよ其の儘箱を放置している事も出来まい。
　訝しげに見詰める紫電はそろそろと近付いてからプレゼントボックスのリボンを解いた。
　大きめの箱の蓋に手を掛ける。もしも何かの罠であったならば――？
　何の対策も出来ていないという不安と、そうだった場合は秋奈は何処に行ったのかと焦燥が過る。
　勢い良く蓋を開けた紫電の前に勢い良く飛び出したのはアキナヤデとシデンヤデ。
「じゃじゃーん！　プレゼントは私ちゃんなのだ！」
「――……秋奈？」
　一体何をしているのだと目を丸くした紫電にドヤッとした秋奈はにんまりと微笑んだ。
　そんな彼女を見ているだけで何処か嬉しくなってしまって。紫電もついつい釣られて笑みを浮かべたのであった。


　＊SS担当：夏あかね