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レイスのくらいによるシングルピンナップクリスマス2021
レイスのくらいによるシングルピンナップクリスマス2021
イラストSS
R.O.Oの中ででも寒さはリアリティを感じさせる。白い息を吐いたレイスは伝承の片隅のベンチに腰掛けていた。
リアルでは背負うことも多かった。だが、R.O.Oの中の『レイス』は何も気負わず一人だけで過ごしていられる。
一人だからこそ、寂しさはある。だが、同様に穏やかな心地に至るのだ。一人だからこそ感じられた安寧は暖かな心地となって胸中を満たす。
ホットココアを手に、白い息を吐き何も考えることなく街並みを眺める。
ロールプレイも、演じることも必要はない。現実の自分の素を曝け出すように。内気で心細く、それでいて怖がりで小心者の『少女』のままでいられた。
美しい街並みを照らす灯は瞼に鮮やか。纏う服の質感も、凍て付く風が頬を撫でたひりつく肌の感覚も。リアルと遜色ないからこそ、此処で過ごしたかった。
ただの『何も背負うことのない少女』の穏やかなシャイネンナハトを過ごすように。
何も特別なこと何てない。それでも、彼女にとってはそんな時間こそが特別だった。
シャイネンナハトを祝う声を聞きながら、光る街並みに「綺麗」と呟いた唇は僅かな幸福が滲んでいた。
*SS担当:夏あかね