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はじめて家族以外と過ごす聖夜
はじめて家族以外と過ごす聖夜
イラストSS
ほかほかと湯気を上げる七面鳥。
美しく盛り付けられたパスタ。
テーブルの上で彩りを加えるサラダ。
熱々なホットパイにグラタンも待っている。
傍らの『Merry Christmas』とプレートが乗ったホールケーキも魅力的で。
「すごい……!」
エドワード・S・アリゼ(p3p009403)は目をきらきらさせながらそれらを視界に映す。とはいえ、エドワードだって少しは手伝ったのだ。ほとんどはミザリィ・メルヒェン(p3p010073)の鮮やかな手際に感心してばかりだったのだけれど。
しかし、こうして並べられると起こるのは食欲である。美味しそうな匂いにごくりと唾を呑み込めば、ミザリィが椅子を引いて促した。座らせてもらってカラトリーを手に取れば、気になった料理を取り分けて貰ってぱくり。
「……! 美味しい!」
やっぱりミザリィは凄いなと笑顔を向けるエドワード。そこには感心より嬉しそうな色が混ざる。
ミザリィの腕が確かなのは知っているし、まずい食材を使っているわけでもない。だから美味しいのは当然なのだけれど――きっと、この美味しいは仲の良いミザリィに作ってもらったからだ。
「そうですか。良かったです」
その声は淡々としているけれど。嬉しそうに食べるエドワードに、ミザリィの口端はほんの少しだけ上がったのだった。
※SS担当者:愁