イラストSS

　シャイネンナハトの夜であっても休むことのできない者たちがいる。彼ら執事は主人が望めばいつでも望まれた仕事をする。
　そんな彼ら彼者誰とジバは屋敷の玄関でクリスマスツリーを飾り付けていた。よく見れば彼の執事服にもクリスマスの意匠が施されている。
「これで……どうでしょう？」
「いいと思います」
　脚立に乗った彼者誰がせっせとイルミネーションを飾り付けていく。屋敷の大きさに見合ったサイズのツリーを飾り付けるのはそう簡単ではない。しかし執事たる者、主人からの願いであれば完璧にこなしてみせる。
　幸い今回は一人ではない。ジバのサポートのおかげで作業のペースは大幅に向上していた。このペースであればシャイネンナハトのパーティには十分に間に合うはず。

　共に執事であり、主人のために身を粉にして働く二人。それも全て主人のため。どんな仕事も主人の為であれば苦ではない。
「では次はこれを」
「承知しました」
　ツリーを飾る作業もあと少し。しかし執事としての仕事は終わらない。
　執事たる者、主人が望む限りその仕事に終わりはない……。


　※SS担当者：灰色幽霊