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シャルのくらいによる2人ピンナップクリスマス2021
シャルのくらいによる2人ピンナップクリスマス2021
イラストSS
ぱちぱちと火が爆ぜる。息を吐けば瞬く間に白く染まって、消えた。
「シュネー、寒さは大丈夫?」
「はい! それよりもこれからが楽しみで!」
シュネー(p3x007199)が楽しそうに笑うものだから、シャル(p3x006902)もそうかと釣られて微笑む。
「まさかR.O.Oでオーロラが見られるとは思わなかったな」
「ふふ、そうですね。でも風邪知らずのアバターですもの、中々見られない絶景を見るのも良いでしょう?」
丈夫な体なら、何処へ行ったって現実には差し障りない。シュネーにとって現実では行けないような場所にだって行けるのだ。
それでも手にしたマグカップはじんわりと温かくて、どこまでも現実のよう。それだけではない、火の暖かさも、刺すような空気も、澄んだ空に瞬く星々だって。
きっと、現実と同じくらいに美しい。そんな光景がもうじき2人の前に現れる。
「シャル様は、オーロラを見たことはありますか?」
「俺? 俺は、そうだね――」
シュネーの問いかけに記憶を辿り、返して。言葉のキャッチボールを繰り返して居れば、ふと視線の外れたシュネーがぱちりと目を瞬かせ、それから真ん丸にした。その瞳に揺らめくカーテンが映る。
――嗚呼、綺麗だな、と。
小さく呟いた言葉は、焚き火の音が掻き消した。
※SS担当者:愁