イラスト詳細
Strong Enough
Strong Enough
イラストSS
輝かしい夜、シャイネンナハト。
キラキラ輝く素敵なテーマパークの光と空から降り注ぐ祝福の雪に包まれ、ココロと貴道は2人で並んで歩いていた。
「ねぇ、今日はここで思い出を作りましょう?」
そう語りかけるココロは貴道の大きな腕を抱きしめた。
わがままな語りかけ。貴道と2人きりである今しか出来ない唯一無二のお願い事。
輝かしい夜だから、ココロの彼を射止めんとする気持ちが前へ突き進む。
依頼の最中でも、何でも無い普通の日でもなく、年に1度しか訪れないこのシャイネンナハトの日だからこそのわがまま。
けれどそのわがままは、ちょっぴり奥手な貴道にとっては悩ましい相談だった。
「今か? うーむ……」
貴道はココロの気持ちには気づいている。
そのわがままだって、自分と一緒にいたいという気持ちを見せてくれているのだから、とても嬉しい。
その答えにイエスを返そうとココロの目を見るのだが、その目を見るとあまりの美しさに言葉を失ってしまって、しばらくの間貴道は時が止まったように動かなくなってしまった。
「もう、どうしたの? 早く行きましょう?」
「お、おお、そうだな」
ココロはもう一度、ぎゅっと貴道の腕を抱きしめる。
今日という日を2人の心に刻みこむために。
※SS担当者:御影イズミ