イラストSS

「「かんぱぁーいっ！！」」

　その音頭は、果たして何回目だろうか？
　彼女たちは掲げた大ジョッキを傾け、ぐびぐびと音を立てながら飲み干す。色気の欠片もないが、この場でそれを気にする者もいない。
「ぷはぁ！」
「いいわねぇこの感じ！　あったかくなってきたわぁ！」
　リズリー・クレイグ（p3p008130）が空になったジョッキをダンッと机に置けば、アーリア・スピリッツ（p3p004400）がこれ美味しいわよぉとツマミを勧める。酒のおかわりは抜かりなく、流れるようにウェイターが新しいジョッキに交換していった。
「お、これ美味い」
「でしょぉ？」
　彼女の反応ににっこり笑ったアーリアが再びジョッキに口を付けた。ポテトサラダに生クリームを添えるとは斬新だが、これが意外と悪くない。ビールの苦さが心地よく感じて進む進む。
「リズリーちゃん！　もう一回乾杯よぉー！」
　新しいのも来た事だし、とアーリアは並々注がれたジョッキを掲げる。ああこれ何杯目だっけ？　覚えてないけどまあいいか！
「親愛なる友アーリアと我らがローレットに！」
「気軽く飲めるお友達のリズリーちゃんと素敵なシャイネンナハトにー！」
　大衆酒場に、女性2人の元気な乾杯が響いた。


　※SS担当者：愁