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ニコラス・コルゥ・ハイドのよしやんによるおまけイラスト
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イラストSS
飯に行こうぜ。奢るからさ。
友人は何時もと同じようにわたしを外に連れ出した。
幸いにも用事が一段落したところで、このあとの予定もなかったため付き合うことにした。
さて、今日はどこに行くのだろう。せっかくの聖夜なのだから、すこしリッチな気分にひたれるものがいい。
雪がちらつくきらびやかな街角を抜け、街灯が細々と灯る路地裏へ。
そこに今宵の晩餐の場――赤いのれんが緩やかに風にはためく屋台があった。
それを視認した瞬間、彼女。澄恋の足が止まり、白い息を吐く。
こんなことだろうと思った。
このほんのすこしのがっかり感はきっと期待していたということなのだろう。
けれど、どれ程肩をおとしても体は空腹を訴えて来るのだ。
ほら。今、おなかがなった。
しかたない。今日はこの屋台ラーメンで手を打とう。
のれんを潜ったその先、暖かな湯気の立ち上るそこも、聖夜の雰囲気でうかれているようだった。
いらっしゃい。なににする?
俺は――、野菜ブタマシ、アブラマシマシで。
じゃあわたしは、この、シャイネンナハト限定ラーメンを、
やがて二人の前に出されたラーメンは、二人の体と空腹をを物理的に暖め、満たす最高の一杯になった。
※SS担当者:樹志岐