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輝かんばかりの宅飲みに
輝かんばかりの宅飲みに
イラストSS
「せいなるよるにー!」
「カンパーイ!」
豪快にグラスが打ち鳴らされる。
互いにジョッキを掲げ、飲み干すと、「ぷはーっ!」と、わんことコルネリアは同じタイミングで大の字になった。中途半端に飾り付けたクリスマスツリーが目に入った。だが、どちらも気にしていない。雰囲気があればよし。それっぽければオッケーである。
「ああー、このために仕事してるぜぇ」
と、コルネリアはビール瓶を離さないまま言った。
「まあったくデス! おつかれデスねー! 注ぎます! 注がせていただきやす!」
わんこがぱたぱたとビールを注いでゆく。
「よし、いいぞ。ああ? わんこもグラスからっぽじゃねぇかよお。注いでやるよ。何だ。コーラか。ジャージだもんなあ! 学生の! ぶあっはっは」
急にツボに入ったのか、手をたたいて笑いだした。
「コルネリアさんもデスヨ!」
「あれ。マジだった。ぶあっはっは!」
すっかり出来上がっているシスターであった。
「氷入れてやるよ。おら、サービスな!」
「なかなかに世話焼きデスネ!」
「見ろよぉこれ、チキンだぞ。用意してきたんだぞ。シャイネンだからよぉ。食えよ! わんこ!」
「ありがたくいただきやす!」
にぎやかな二人飲みは、とても楽しいものだった。何が起こってもすべて笑いに変換されるのだ。
※SS担当者:布川