イラスト詳細
にこにこ
にこにこ
イラストSS
「ルル家よ。それは何を買ったのだ?」
遮那は琥珀の瞳でルル家が大切そうに持って居る風呂敷を見つめる。
「これですか! これは聖夜の飾り付けですよ。遮那君の部屋を飾るためのものです」
ルル家はカランコロンと下駄を鳴らし遮那の隣を歩いて行く。
遮那の手に紙袋と風呂敷が下げられていた。
中身はお茶受けの和菓子。
初めての『シャイネンナハト』は準備も大忙しだ。
こうして遮那も買い物に出かけている。
けれど、この感じは嫌ではない。慌ただしく過ぎる時間が楽しく思えるのだ。
いつもは執務に追われている遮那には新鮮に映る。
親しいルル家との買い物なら尚更楽しい。
自然と笑みがこぼれた。
「しゃいねんなはとは、煌びやかに彩られているのだな」
「そうですね。幻想国では町中が魔法みたいにキラキラしていて、大きな樹にいっぱい飾りがついていて」
楽しげに大陸の聖夜を語るルル家に琥珀の瞳を細める遮那。
「私も共にその光景を見ることが出来れば、さぞ、楽しいだろうな」
「はい! 是非一緒に見ましょう」
「だが私には執務があるからな」
「確かに。それも大切なお仕事ですからね。でも、いつか一緒に見て見たいですね」
ルル家はにっこりと笑顔で振り向いた。
※担当GM『もみじ』