イラストSS

　ここは再現性東京の一角『再現性歌舞伎町1980』。街中では札束をばらまくように暮らすのが一般的なこの町で、二人の『イイ女』はサンタガールとして給仕にあたっていた。
「ふふっ、チップは大歓迎。ですけど、おさわりは厳禁ですわ」
　ゼファーはかなり攻めたサンタコスチュームで接客を行う。しかし、その大人びた雰囲気や程よく鍛えた肉体美から彼女を成人済みと勘違いして酒を勧めるものも中にはいた。だが……
「あらごめんなさいねぇ、この子はアルコールはだぁめ。代わりに、お姉さんと飲みましょ」
　アーリアがそんな男性たちをたしなめ、ついでに自分も一緒に飲もうとする。
「ちょっと、アーリア。まだ仕事は終わっていないわよ！」
「あら、いいじゃない。それに、こうやってお客さんと一緒に飲むことで、楽しんでもらえたり……」
「けど、ちゃんと仕事をしないと店長から、もらったチップを没収されるかもしれないわよ」
「それは大変ね……ということで、悪いけど他をあたってほしいわ。期待に応えれなくてごめんね」
　ゼファーとアーリア。二人のオンナは互いに協力して接客を行い、店のその日の売り上げは開店してから一番のものとなった。


　＊SS担当者：桃山シュヴァリエNM