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隠岐奈 朝顔の枢真のえるによる2人ピンナップクリスマス2020(横)
隠岐奈 朝顔の枢真のえるによる2人ピンナップクリスマス2020(横)
イラストSS
星降る夜に煌めく宝石箱。
溢れ出したスタァライトは満天の夜空から地上へと降り注ぐ。
天香邸から少し歩いたところにある高台で遮那は朝顔を待って居た。
琥珀色の瞳には群青の夜空が映し出され、こうして誰かを待つ時間も楽しいと思える。
かさりと木の葉が揺れる音がした。
朝顔が来たのだろうと遮那が振り向けば、そこにはいつも以上に着飾った少女が居る。
聖夜の為に美しい衣装を用意したのだろう。
じっと見つめる遮那の視線に朝顔は照れくさそうに口元を隠した。
「えっと、……遮那君、頑張ってお洒落してきたんだけどっ……どうかな」
頬が薄紅色に染まり、天色の瞳は宙を彷徨う。
遮那が朝顔のお洒落を貶すような事はしないと分かっていても、聞かずにはいられないのが乙女というものなのだ。
「似合っているぞ。向日葵」
緊張している朝顔に優しく微笑み掛ける遮那。
その笑顔を見るだけで、朝顔は安堵してしまう。
「えへへ。うれしい」
「普段とは違って髪も降ろしているし、一瞬、誰か分からなかった。天色の瞳も美しい黒髪もその衣装に合っている。今日の向日葵は一段と美しいな」
素直な感想に朝顔の頬は一層赤く染まり行く。
冷たい風も忘れるくらいに心は熱を帯びて――
※担当GM『もみじ』