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イラスト詳細

ガーベラ・キルロードの大福 黒団子による2人ピンナップクリスマス2020(縦)

作者 大福 黒団子
人物 ガーベラ・キルロード
奏多 リーフェ 星宮
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2020
納品日 2020年12月24日

3  

イラストSS

「どうしてそんなに落ち込んでいるんだい?」
 それは雪がちらつくシャイネン・ナハトの夜の出来事だった。
 どこか涙ぐみ落ち込んでいたガーベラ・キルロードに、奏多 リーフェ 星宮は首を傾げながら問いかけた。奏多はその指で零れ落ちる涙を拭ってあげる。
「だって、せっかくのシャイネン・ナハトですのに……」
 ガーベラは曇った夜空を見上げて悲しそうに奏多へ呟いた。
 そう、ふたりは今夜、星を観る約束をしていたのだ。
「良かった……大丈夫だよ、安心して?」
 奏多はガーベラが落ち込んでいた理由を聞いて、どこか安心した様子を見せた。
「でも、星が——」
 ガーベラがその先の言葉を言えなかったのは、いつの間に奏多がその身体をお姫様抱っこしていたからだ。——心地よい浮遊感と共に地面がみるみるうちに遠くなる。
 そして、言葉を交わす前にふたりは雲を突き抜けた。
「ね、大丈夫だったでしょう?」
 片翼であっという間に遥か上空まで飛び上がった奏多はガーベラに笑顔を見せた。
 突然の出来事に何が起こったのか全く理解できずにいたガーベラは、まるで白昼夢を見ているような感覚に目を丸くしたが、次第にそれが現実であることを理解し胸を昂らせる。
「——綺麗だね」
「——ええ、本当に」
 ふだりだけしか存在しない夜空の中、星が綺麗に瞬いていた。


 *SS担当者:牡丹雪NM

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