PandoraPartyProject

イラスト詳細

ルカ・ガンビーノの伊砂による2人ピンナップクリスマス2020(横)

作者 伊砂
人物 ルカ・ガンビーノ
ディルク・レイス・エッフェンベルグ
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2020(サイズアップ)
納品日 2020年12月24日

16  

イラストSS

 聖夜ともならばネフェルストも余所行きにその身を装い、喧噪に身を落とす。
 ルカは慣れた様子で街を歩き、寂れた酒場へと飛び込んだ。外観が寂れているからか、この店には馴染みの客ばかりが多く居る。
『彼』もその中の一人だ。「ああ、此処に居た」とルカが呟けばディルクは「よぉ」とひらりと手を振って見せる。
 傭兵団『クラブ・ガンビーノ』の団長代理であるルカにとってディルクは憧れの英雄だ。
 ディルクにとっても彼が傭兵団の代理を頑張っている傭兵の走りの一人にして『英雄様』という認識だったのだろう。
「こんな日に、一人で酒とは英雄も寂しいモンだな」
「いいや、違うぜ。逢いに来たんだよ。なあ、武勇伝を聞かせてくれよ。
 竜域に行った話でも何だって良い。此処に来たら聞けると思ってな。良いだろ?」
 まるで幼い子供のように笑い、身を乗り出したルカにディルクは「まあ落ち着けよ」と肩を竦めた。
 彼が片腕を上げたかと思えばマスターがルカへとディルクの飲んでいたものと同じ種類の酒を運んでくる。
「食事は?」
「ああ……まだ」
「なら、選べよ。話すたって腹が空いてりゃ会話も儘ならねぇ」
 揶揄うように笑った獰猛な男にルカは憧憬を向けた『兄貴分』に「奢りか?」と問いかける。
「よく言うぜ」と笑った彼とのささやかな聖夜は此れまでの冒険譚で彩られるだろう。



 *SS担当:夏あかねGM

PAGETOPPAGEBOTTOM