イラストSS

　ソロア・ズヌシェカ（p3p008060）は、今年、初めてシャイネンナハトの様なイベントを体験する。彼女が召喚前に居た世界にも、似た様なイベント事があったが、参加した事が無かった。
　なぜなら、昔の彼女は自分の能力以上にかけられた期待に応えようと必死だったから――。

　シャイネンナハトの日。ソロアはわくわく、そわそわ。浮き足だつ人や飾り付けられた街の様子を見て感じて、雪を踏みしめる足が踊る。雪景色の中を駆けて、立ち止まり、ひょこりと飾り付けを覗き込んで、満足したら、また足取りを弾ませる。目指すはこの街にある露店通りだ。

　露店で友達へのプレゼントを購入できたソロアは上機嫌。可愛いおリボンの様に首元に巻いたマフラーが揺れる。
　ソロアは購入した果実がどっさり入った紙袋を抱えた。そして友達を想い、期待に頬を赤く染めて、目を輝かせ、にっこりと微笑んだ。
「気に入ってくれるかな？　楽しみだ」　
　ソロアは、りんごやみかんに似た果実が、紙袋からころりと転がり落ちないように気をつける。時折ころり、ころりと落ちる果実を拾い集めつつ、帰りもたっぷり浮き足だつ人々と街を見て、次の目的地を目指した。



　＊SS担当者：神寺 柚子陽NM