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聖夜の運命の行く末
聖夜の運命の行く末
イラストSS
ここはとある場所の広めの部屋。ラサ風の、中東系の雰囲気でまとめられたその部屋では、部屋の主であるエルスがヴァイオレットに今後の仕事についてタロット占いをしてもらっていた。
「それで、結果は……」
「そうですね。でたカードは……『恋人』のカードです」
「恋人……」
エルスが顔を向けた先にいたのは『赤犬』ディルク……ではなく、その姿を模したぬいぐるみだ。
「このカードに込められた暗示には結婚の暗示もあるので、そういった考えもあながち間違いじゃないですね」
「そうなのね……って、そういうのじゃないわよ! からかわないでほしいわ」
エルスはとっさにぬいぐるみを手に取って口元を隠す。照れているのを悟られないようにするためだろう。
「ふふっ、やっぱりエルス様は可愛らしいですね。ディルク様の前でもこうやってできればいいのですが」
「無理よ、無理。ディルク様の前じゃ恥ずかしいわ」
「そういえば、宝石竜との戦いでのディルク様はどうでした?」
二人の会話の話題はなかなか尽きず、聖なる夜が終わるまで、夜が更けていくまで話していくのであった。
*SS担当者:桃山シュヴァリエNM