イラスト詳細
でかい。
でかい。
イラストSS
街も華やぐシャイネンナハト。
子供達が枕元に靴下をさげて眠る頃、クレマァダ=コン=モスカ(p3p008547)はカフェのテラスに立っていた。
ギルド・ローレットのある王都メフ・メフィート。
妹が召喚され、過ごしていた土地。
リヴァイアサンとの戦いの末、広大な海へと還った彼女が、思い出を残していった土地。
まるでバトンを渡されたかのように召喚され、絶望の青も廃滅病も無くなったことでコン=モスカの祭司長としての役割からも解き放たれ、ならばと引き払うはずだった妹の部屋をそのまま使う形で暮らしてみたが……。
(ここときたら食事はマズいし水は汚いし気温は寒いし乾いているしで……)
これに限らず一通り文句を述べたところで、ふと空を見上げた。
「雪……綺麗じゃ……」
こればかりは。こればっかりは。
しかしあまりの寒さにへっくちをくしゃみをしたクレマァダ。そんな彼女に、ふわりと大きな上着がかぶせられた。
自分を包み込むような、海のような太陽のような、もしくは広い広い麦畑のような……。
「って、ちょ!? 貴様いつからそこに!?」
振り返れば奴が。フェルディン・T・レオンハート(p3p000215)がいた。
それもめっちゃ顔が――。
「近い! 近いのじゃたわけがっ!」
「すみません。貴女がそのように震えていると、どうしても我慢ができなくて」
フェルディンは笑ってクレマァダの顔をのぞき込む。
キザったらしい男じゃ。と顔を背けるクレマァダ。
その頬が赤いのは、霜焼けのせいだろうか……。
※担当GM『黒筆墨汁』