イラスト詳細
貴女の気配、微睡
貴女の気配、微睡
イラストSS
きらきらちらちら、雪のように反射した光が視界で跳ねた。
白珠を連ねた飾りに、キラリと煌く星飾り。薄い紗を重ねたベッドはふかふか具合も相まって、まるで天使が守護する褥のよう。
(そんな絵画を見た事があります)
この部屋の主たるスティアが横たわる姿を間近から見つめ、しきみはホウとため息を零した。私のお姉様は、今日もとても美しい。
「今日は楽しかったねー!」
「ええ、そうですね。とてもたのしかったです」
明るく微笑むスティアに、しきみも穏やかに微笑んで返す。
しかし、その心中は目まぐるしいほどに活発だ。
――考えてもみて欲しい。大好きなお姉様と一夜を過ごすのだ。正直に言って冷静でなんていられない。憧れのお姉様たるスティアへの賛美を幾つも思い描きながら、この動悸が聞こえてはいないだろうかと案じ、お姉様の隣で寝る事が許されるのだろうかと戸惑い、この夜を無事に生き残れるのか不安になり……ああ、それにしても素敵なネグリジェ! ありがとうございます、シャイネンナハト!
「しきみちゃん、もう寝ちゃう?」
静かに口を閉ざしているしきみを覗き込むスティアは、優しく問い掛けながらも少し残念そう。
「いいえ、お姉様」
眠気に負けて瞼が落ちるまでお話したいと望むスティアの気持ちを汲み取って、物分りの良い妹の顔でしきみは微笑んだ。
*SS担当者:壱花GM
挿絵情報
- 公認設定『スティアお姉様』