PandoraPartyProject

イラスト詳細

これはこれで、余人の立ち入れぬひとつの関係。

作者 須藤怜
人物 エッダ・フロールリジ
マリア・レイシス
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2020(サイズアップ)
納品日 2020年12月24日

6  

イラストSS


 外を歩けば、あらゆるところからシャイネンナハトを祝う聖歌が流れ聞こえてくる。恋人たちは聖夜をどうやって過ごすかを想像しただけで幸せに包まれ、特定の相手がいない大人も子どもも、なんとなく心が躍る季節のイベントだ。
 しかし、マリア・レイシスとエッダ・フロールリジの二人は――。
「大体、あいつは人のことをどうこう言いながら自分のことが員数外なのであります! もっと自分を大事にしてくれなければおちおち見ては居られないでありますよ!」
 ほろ酔いのエッダだが、愚痴は加速する一方だ。それもこれも相手への愛があってのこと、と思うと、マリアはエッダが微笑ましかった。
 ここは蹄鉄のとある酒場。
 美味しい料理と酒を交互にバランスよく堪能しながら、二人は恋バナに花を咲かせていた。
「ふふ……。そうだね……。時折彼女がふらっと居なくなってしまう……そんな風に思ってしまうことはある……。きっと彼女は……誰かの……何かの為に命を燃やしてしまえる子だから……。そうならないように私達がしっかりしないとね!」
 マリアはシャンパングラスを傾けた。淡くキリッとした味わい。泡立ちながら、喉を滑り落ちていく。
 次は私の番だ。意を決し、年下の自分に打ち明けてくれた友に応えよう。
「ねえ、エッダ君。今度は私の愚痴を聞いてくれるかな?」
 今宵、酒場の喧騒と酔いが、心の扉を開けて秘めていた想いを解き放つ。 


 *SS担当者:そうすけGM

PAGETOPPAGEBOTTOM