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イラスト詳細

サクラのやむむによるおまけイラスト

作者 やむむ
人物 サクラ
死牡丹・梅泉
イラスト種別 おまけイラスト(→元発注イラスト
納品日 2020年12月24日

1  

イラストSS

●やっぱり聖夜とか関係ない人達(青春)
 零下の冷たい空気さえ身を竦ませているかのようだった。
 狐を描いたその妖刀の斬撃軌跡は変幻にして邪道。掬い上げるようにして振り抜かれたその一撃が鮮やかなる白を跳ね上げる。
 跳躍より一閃。
 捉えた、と打ち込んだサクラ(p3p005004)の斬撃は死牡丹・梅泉(p3n000087)の影を斬るにも及んでいない!
「やるではないか。『以前より』は」
「へへ、どうも! これでも――随分鍛えたからね!」
 雪原での『一騎打ち』は真剣の逼迫、飛び交う殺気に似合わぬ位に和気藹々とした言葉を交わしていた。実に信じられない事に、片目を閉じたままとはいえ、梅泉は加減らしい加減をしていない。一方で鉄火場に全く似合わないはにかむ乙女の貌を覗かせたサクラは彼の剣に(幾ばくかの)殺意(そのき)が乗っている事を喜んでいる節さえあった。

 ――センセー、私が勝ったらデートしてね!
   流行のスポットでフルコースだよ!

 ……乙女の可愛い『おねだり』に応じる答えが『これ』なのはあんまりと思わないでも無かったが、これはサクラにとっての作戦勝ちであった。是が非でも阻止したいらしい梅泉は奮戦するサクラをそれなりに本気であしらっているのだから。
(……何だか、嬉しいな)
 デートコースもいいけれど。
(…………センセー、すごく私を見てるし)
 サクラの剣は聖夜だからこそ冴えに冴える。
 一石二鳥なら気持ちも燃える。剣は我道なれど、彼が手こずる程に交わせたなら、恋もついてくるのだから当然だった。

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