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イラスト詳細

聖夜の始末人

作者 鹿野慈
人物 咲々宮 幻介
イラスト種別 シングルピンナップクリスマス2020(サイズアップ)
納品日 2020年12月24日

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イラストSS

漸く最後の魔物が地に伏した。噴き出した朱が己の身を染めていく。
シャイネンナハトの夜とはいえこうした討伐依頼が無くなる訳ではないのだ。
静まり返る森の中、近くの木に身を預けるとそのままずるりと座り込んだ。
衣服も近くの木や土にも朱色は染み入り、地に垂れる。
細く息を吐けば空気は白く靄となって空へ溶けた。
どうやら余程冷えていたらしい。
戦闘中は気にも留めていなかったものだが、真っ白な其れが寒さを物語っていた。

ふと、鼻先に冷えた何かが当たる。――雨だろうか。いや、これは。

「……冷えてきたと思ったら、雪か」

己の上に落ちてはその白は赤く色を変えて、滲み消える。
どうやらこれから本格的に降るのだろう。幻介は緩く顔を上げた。
彼が始末人としての仕事をこなしているからこそ、今夜も夜の平和が保たれているのだろう。
動いた分疲れた肉体と生温い返り血が、雪によって冷やされていくのを感じて目を伏せる。

「今はこの冷たさが、心地好いで御座るな……」

降り注ぐ雪は、誰がために。


 *SS担当者:月見里あとりNM

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