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ルチア・アフラニアの葛飾 ぱちによるシングルピンナップクリスマス2019(横)
ルチア・アフラニアの葛飾 ぱちによるシングルピンナップクリスマス2019(横)
イラストSS
シャイネン・ナハトの煌びやかさから取り残されたような、ともすれば別世界のように静かな教会で独り、ルチアは祈る。
窓越しに降り注ぐ僅かばかりの星明かりのみを頼りに、少女は独り、何を祈るか。それを知る術は――或いは彼女自身にも無く、信じる神は今日も遠い。
けれど特別なこの夜ならば、世界や時間をも超えて神へ、或いは大切な何かへと届くかも知れない。
そう信じて、ルチアは一身に祈りを捧げる。
「……神、様?」
何かに気づいてはっと顔を上げれば、目線の先、天窓の向こうには流れ星。
頭上で輝く星は明るく、遠いはずのその光が、何故かとても温かい。
それは聖なる夜の奇跡か、それとも必然か。ルチアの祈りに応えるように、流星はゆっくりと尾を引いて空の向こうへと消えていった。
※担当『白夜ゆう』