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岩倉・鈴音の岬によるシングルピンナップクリスマス2019(横)
岩倉・鈴音の岬によるシングルピンナップクリスマス2019(横)
イラストSS
「厳重に警戒している家に潜入しプレゼントを置いて帰るクリスマスミッションだ!気合いイレルヨ~!!」
トレードマークの眼帯はそのままに、装いをシャイネンナハトを祝う赤のミニスカサンタ服に変えて鈴音はにひりと笑う。背負った袋には沢山の贈り物、準備は万端だ。
ターゲットの家は目前。まだ一階には団らんの灯りが灯るが、それこそ何のその。猫の様にしなやかに屋根に降り立ち、鈴音は様子を窺う。
(当たり前だけど玄関も窓も鍵掛かっていそうだな)
顎に指を添えて考える。サンタクロースが煙突から侵入するのは、且て聖人が貧しい家の煙突に貨幣を投げ込んだ事が始まりだとか。
今回はプレゼントを置いていくという形を取る以上、慣習に則っておきたいところであるが……見渡しても影も形も見当たらない。
(なら、窓から侵入するしかないかな)
覚悟を決めて、鈴音は屋根から身を乗り出し、窓の鍵にそろそろ指を伸ばす。もうすぐぷるぷる震える指先が届く、そう思った瞬間。
「にゃああ!?」
プレゼントの重心が変わり、ぐらりと体が傾く。咄嗟に雨どいにがっしりしがみ付き事なきを得るが、背負ったプレゼントの重みで背中が痛い。
潜入ミッションは一筋縄ではいかないようだった。
※担当『冬伽くーた』