イラスト詳細
あ″-っ!プレゼントがーっ!
あ″-っ!プレゼントがーっ!
イラストSS
『ねえエマ、私たちが一夜限りのサンタクロースになるっていうのはどうかしら』
『えひひ……子供たちに幸せのお裾分けですね』
どろぼう家業の長いエマと様々な呼び名をもつ女イーリン。
二人はシャイネンナハトの夜にいたずらを思いついた。
伝説にあるサンタクロースさながらに、寝静まった子供たちに隠れてひっそりとプレゼントを配って回ろうという計画である。
「子供たちの暮らしている家とセキュリティ状態はおおかた調べがついてるわ。ここまで調べれば私の『インスピレーション』で残る情報も補完ができるはず」
「それに加えて私のテクで一般家庭の鍵なんて……ですね?」
二人はにんまりと笑うと、用意していたオリジナルのサンタクロースファッションに身を包み、ふわふわの帽子を被っていざ出陣!
――と、扉をあけた直後のこと。
「「サンタだーーーー!!」」
道を歩いていた子供たちが一斉に振り返り、そして一斉に突撃してきた。
「ちょっ、ひぃ!? 聞いてませんよ!?」
「最近の子供たちがここまで夜更かしするとは計算外だっ――あっ」
光る髪綺麗! といってぴょんぴょんはねながら手を伸ばす子供たち。イーリンは激しくバランスを崩し、はやくプレゼントちょうだいといって袋に飛びつく子供たちがエマのプレゼント袋を破いてさあ大変。
「お、お裾分けどころか……!」
「たかられてませんかー!?」
それはそれで幸せそうな、シャイネンナハトの夜であった。
※担当GM『黒筆墨汁』