PandoraPartyProject

イラスト詳細

クリスマス2018/佐東敏生IL

作者 佐東敏生
人物 シーヴァ・ケララ
イラスト種別 関係者1人+PCピンナップクリスマス2018(サイズアップ)
納品日 2018年12月24日

17  

イラストSS

 粉雪が舞っている。
 夜空に星はないが、代わりに道端には点々とキャンドルがともっている。
 シーヴァの傍らには、薄っすらと雪を積もらせたパカダクラのラトナがいた。
 二人の足音は軽やかなものだ。
 穏やかな街の喧騒を、シーヴァとラトナはゆっくりと通り過ぎていく。
 豊かな綿雲の髪。三日月画く双角。異国風の格好と相まって、シーヴァの格好は人目を引く格好ではあるが、夜の空気に溶け込むように、じろじろと見られることはない。
「今日は、粉砂糖をまとったシフォンケーキみたいね」
 それを褒め言葉と受け取ったのだろう。ラトナは満足げに鼻を鳴らす。
 シーヴァは優しくラトナの首筋に手を添えた。確かな生き物のぬくもりを感じて、不思議と寒くはない。
(お茶請けはそのお菓子にしようか)
 ふとした思い付きがぴったりのものに思えて、シーヴァは微笑んだ。
 しばらく歩いていくと、趣味のよさそうな喫茶店が目に入った。屋根付きのテラス席を見つけて、シーヴァはここにしようかと心を決めた。ラトナも、もちろん賛成のようだ。
「一人と一頭なのだけれど、席は空いているかしら?」
 ドアのベルの音が響いて、二人を歓迎する。

 ※担当GM『布川』

PAGETOPPAGEBOTTOM