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イラスト詳細

アリスター=F=ナーサシスのhoujohによる4人ピンナップクリスマス2018(横)

作者 houjoh
人物 アリスター=F=ナーサシス
エクスマリア=カリブルヌス
スティーブン・スロウ
アベル
イラスト種別 4人ピンナップクリスマス2018(サイズアップ)
納品日 2018年12月24日

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イラストSS

 一言で言うなら『惨惨たる有様』である。
 すでに三次会、四次会まで通り抜けてきた戦士たちの意識はアルコールに混濁しリアルタイム秒ごとに黒歴史を作成し続けている。
 幸いながらエクスマリア=カリブルヌスも、スティーブン・スロウも、アリスター=F=ナーサシスも、意識と記憶を保っていることなんて出来ていない。
 ともすれば午前三時のカラオケボックス。この場にいたことも気づいてさえいないだろう。
 絵の具のようにまっしろな顔のアリスターはぐるぐる目でトナカイのカチューシャをつけて、エクスマリアと二人の愛を紡いでいく様子を歌った曲を歌っている。
 恋人同士であってさえこっ恥ずかしいと有名なあの歌だ。決してシラフでは歌えない。
「愛してる」
「愛してる」
「あなただけを」
「はなさない」
「だきとめて、月の下で」
「二人だけのダンスは続く」
 こんな恥ずかしい歌詞を無表情に歌うエクスマリアの目は据わっている。完全に据わっている。逃げ出したいと思っているアリスターの首根っこをエクスマリアの髪の毛がぐるぐるに巻き付いている。逃げれば絞首。ともすれば断首されかねない。
「いいぞいいぞーーーらぶらぶぅううう!」
 酒瓶を握ってゲラゲラ笑いながらスティーブンが膝をバンバンたたきながら、はやしたてる。
 そのまま酒瓶をラッパ飲み。完全に悪い酔っぱらいである。
「えるおーぶいいー、ふたりはあいしてるー」
 いい加減で調子はずれな合いの手をいれればエクスマリアが真顔でピースサイン。これは今何をいわれているのかまったく理解していない顔だ。
「らぶらぶ」
 合いの手までかえしてくる。本当にそこまでにしておいたほうがいいという泥酔っぷりだ。
 その乱痴気騒ぎを冷めた目でみているのはこの場で唯一の未成年であるアベルだ。たった1歳というこの年令が憎らしい。
 すでに悪い大人にひたすらいじられた跡がみえる。トンチキな三角帽子をかぶされ、バカなのかアホなのかどうにもあの悪い大人たちはツリーと人間の違いがわからないようで、アベルのあたまにはオーナメントが結び付けられている。ご丁寧なことに固結びで。あとで外すときには髪を切らなくてはいけないかもしれない。ため息がでる。
「おーい、酒! たりない! おねぇさああん、さけー」
 フロントにつながる受話器に向かってスティーブンが叫び、フロントの店員が困惑している。
「俺が注文します。ああ、すみません、もう酒はもってこないでください。水をピッチャーで。頭からかけやすかったらなおさら好ましいです」
「アベルサンキューーー!」
 注文内容を聞いていないスティーブンはアベルに礼をいう。
 アベルはこの乱痴気騒ぎにもう一度ため息をついた。

 ※担当GM『鉄瓶ぬめぬめ』

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