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イラスト詳細

だらしのない王子様(?)

作者 傾 千悠
人物 ドラマ・ゲツク
レオン・ドナーツ・バルトロメイ
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2018(サイズアップ)
納品日 2018年12月24日

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イラストSS

●だらしのない王子様(?)
「寝顔だけ見ていれば平和なんですけど」
 嘆息したドラマは雑然とした部屋の机を見回し、窓の外の雪を眺め、最後に自身の膝の上にかかる独特の『重み』の正体に視線を投げた。
 規則正しく寝息を立てているのは部屋の主、ローレットの長、かの『蒼剣』――レオン・ドナーツ・バルトロメイその人である。
(……本当に仕方ない人です)
 先程、彼女を出迎えたのはそれは酷い顔だった。
「休め」と言えば当然のように寝物語をこんな風に要求するから……
(これも、デートとかも初めてなのですけど……)
 ドラマの難しい表情は憂いでは無い、嫌悪でも無い、しかしてその『難解』は、海千山千、呼吸をするように女性に粉をかけるレオンの方には到底分からぬ――いや、分かっていてそうするきっと乙女の機微なのだ。
(そもそも、私は――)
 書物の中で出会った素敵な人はどんな風だっただろう。
 少なくとも聖夜に死にそうな酷い顔で自分を出迎えない筈だ。
 私の『好きな人』は、きっと自分にこんな事を頼まないに違いない。
 そうだ。太腿の上で酷くもぞもぞと動いてクスクスと笑ったりは――
「レオン君! 起きてるじゃないですか!」
「いやあ、百面相が余りに可愛くて」

 ――『王子様』は絶対にこんな筈じゃない。
 意地悪で、掴み所の無い、程々面倒くさくて(多分)優しい師匠。
 膨らんだドラマの頬を持ち上げた指先で撫でる彼は「ほら、次の話」と甘く囁く。

 ――ですから、そういう手癖の悪さが――!

 この先を読むにはわっふるわっふる。

※担当GM『YAMIDEITEI』

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