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日向 葵のゆりちかおによる2人ピンナップクリスマス2018(横)
日向 葵のゆりちかおによる2人ピンナップクリスマス2018(横)
イラストSS
噴水前のベンチに座れば、水飛沫は氷のシャワーとなって降り注ぐかのよう。
雪を見ながら並んで座れば、細雪は白い花吹雪となって舞い落ちるかのよう。
「イルミネーション、きらきらとして綺麗ですね」
羽瀬川 瑠璃(p3p000833)は雪を透かして輝く街の光を見つめて瞬く。
スカイウェザーの白い羽根を今はその背にしまい込みながら。
「まぁな……しかしここでも雪が降るんだな……」
日向 葵(p3p000366)は吐息さえも白く凍らせる寒さに竦んで呟く。
ウォーカーとして混沌世界へ来る前の元いた世界を思い出して。
二人は隣り合って座りながら、だけどそれぞれ別の方を見ていた。
彼女が手を重ねたのは、きっと寒さのせい。
だって二人はただの知り合いだから。
彼が頬を色づかせたのは、きっと寒さのせい。
だってたまたま出かけただけだから。
抱きしめ合うには親密では無いけれど、瑠璃はマフラーにそっと触れてみる。
口付け合うほどの恋情もないけれど、葵はマフラーの端を引き揚げて口元を覆った。
共に巻き合う一つの長いマフラーが二人を結び止める。
来年の今頃にはこの関係はどう変わっているのだろう。
だけど今は付かず離れずの、そんな二人の距離──
※担当GM『八島礼』