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ギルドスレッド

儚き調べ

【1:1】花舞いの小部屋

森の中にある小さなログハウス。
小さなテーブルと椅子が置いてあり、お話するのにちょうど良い。

【シキさんとのお話を綴る場所】

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(自意識の芽生え~、の辺りの意味はまったくわからず、何度か瞬きをして)…リリーさんも、難しいことを、言いますね。

(紅茶に手を伸ばして、リリーさんの言葉を思い出して、どうやらこれを入れればいいらしい、と砂糖とミルクを入れてみる。色の変わった紅茶を、無表情に、どこか不思議そうに見ながら)
深緑…確か、観光で行けない場所…ですね。
…奴隷、というのは…主のために働く人、で合っていますか?
…僕も、売られて、買われていたので…“奴隷”、と同じようなもの…なのかもしれません。
でも、僕が苦痛と思わない事を、リリーさんは苦痛と思うのは…キミが人間だから、でしょうか。(暗くなった顔を、色の変わった紅茶に似ているな、とぼんやり考える)
そうですね。奴隷というのは主の為に働く人とも解釈できますね。
ただ、元々の場所から無理やり連れて行かれて、売られ買われ。

自分の意思とは関係なく、使役されるのが苦痛なのは……人間だからとは限らないですかね。
使役される事に喜びを感じる人もいると思います。
シキさんが決めてもらえない事が苦痛と思う様に、私は暴力で支配され決められる事が苦痛だと思う。
自分が嫌だから、シキさんは嫌では無いのかなと疑問に思ったのです。
シキさんが決めてもらう事を良しとするなら、それで構わないと思います。

でも、そんなシキさんに私は何をしてあげられるかというのは、少し迷っています。
もう少し考えていてもいいですかね?
(それで構わない、という言葉に、頷いて)…では、そうします。
僕は、キミの刀です。キミを脅かす、あらゆるものを斬って、キミを守り、キミの側にいます。…キミが、望む限りは。
(いつの間にか、“紅茶味の砂糖”になっている紅茶を一口飲んで、リリーさんの言葉に、また小さく頷く)

…では、リリーさんの…“人間”のことを、僕に教えてくれませんか?
シキさんの言ってくれる言葉には、言霊がありますね。
何も手に入れられなかった、奪われるだけだった私にとって、
シキさんの言葉はその紅茶みたいに甘くて、縋ってしまいそうです。
私はとても「強欲」だったのだなと実感しました。
でも、同時にこのまま掴んでいても良いのかなと思ってしまいます。
不意に無くなってしまわないかと、不安になってしまいますね。

…人間の事ですか。
何でしょう。私がどう思うか、と言うことでしょうか。
それとも、私個人の事ですかね。
…生まれ落ちたのは深緑の小さな村です。
父は村を守って殉死し、私が生まれる時に母は亡くなったそうです。
なので、私は年の離れた兄と姉に育てられました。
不自由無く、幸せな日々でした。
でも、私が5歳ぐらいの時だったでしょうか。
狩りに連れて行って貰って、遊んでいたら急に知らない男の人が現れて掴み上げられました。
奴隷商人でした。
助けに入った兄姉はその場で殺され、私は馬車の狭い檻に詰め込まれました。
その後は奴隷市場を経て、傲慢な貴族に買われました。
お屋敷での生活は…
(思い出し、暗い顔になり)
とても酷かったです。
暴力や罵倒、虐げられ、同じ様な子供の奴隷が沢山命を落としました。
あの時も言いましたが、酷い傷や病気の子を殺しました。
…楽にさせてあげたかった、から。
でも、力がなくて余計に苦しませてしまいました。
私も鞭を打たれました。いっぱい打たれました。背中の傷跡はまだ残ってます。
でも、召喚されて自由になりました。
お屋敷のご主人様は私を探しているかもしれません。
だから、人が大勢いる所は怖いのです。
もしかしたら、連れ戻されてしまうかもって思ってしまいます。
甘い…?言葉に、味があるんですか。(紅茶砂糖をまた一口飲んで)
…(味を確かめるように、リリーさんの言葉を、ゆっくり理解しようとして)…強欲な人は、なくさない…と、記憶しています。
…自分が死んでも、相手を殺してでも…手放さないから。

…父…母…(なじみのない言葉を繰り返して、途中で首を傾げて)
…?(じゃあ、あの角の人は死んでいるのだろうか、と、瞬きをして。でも口にも表情にも出さずに)
では…人が大勢いる所に行く時は、殺して、減らしましょう。
リリーさんを連れ戻す人が、探しにきたら…その人も。…そうすれば、キミは、怖くなくなる…よね?
あ、そうですね。言葉に味覚的な味は無いですよね。
(どうすれば伝わるかと考えて、綺麗な表現で誤魔化しても伝わらないと思い)
強欲で怖がりで泣き虫で寂しがりな私は、シキさんの言葉やシキさんの存在に
頼って依存してしまいそうという事ですね。

人が大勢いる所で、仕事でも無く無闇に人を殺してしまうと、
特異運命座標であっても捕まってしまいますね。
シキさんが捕まると主である私も捕まってしまいますね。
私はシキさんが捕まったり私が捕まったりするのは嫌です。
私が捕まるとシキさんも嫌ですよね?
もし、連れ戻そうとする人が来てもお屋敷の使用人の人かもしれません。
ご主人様はお屋敷から出てこない気もします。

でも、私は……いつか、けじめを着けに行こうと思っています。
私が心身ともに強くなった時に。
無念と共に死んでいった子供達の為に。私の為に。
その時には、シキさん、着いてきてくれますか?
…(リリーさんの説明に、今度はさっきよりわかりやすかったのか、頷いて)
…リリーさんは、その…依存も、怖いんですね。

(真っ赤な目を閉じて、少し、考える。刀の身では、元々考えるのに慣れていないから、少し時間をかけてから、目を開ける)
…はい。それは、嫌です。困ります。
でも…一つ、わからない事があるので、教えてください。
お屋敷の…リリーさんの、ご主人様?は、たくさん殺しても、捕まっていません。…僕が殺すと、捕まるのに、捕まっていません。
…その人は、殺すのが仕事…だからですか?

――キミが望むなら、どこまでも。…僕は、キミの刀だから。
(首を傾げて問いかけながら、それでも、リリーさんの問いには迷いのない声で、そう答えた)
はい。依存する事は怖いです。依存による安心が大きければ大きいほど、無くした時絶望してしまう気がしてしまいます。

ご主人様…。
あの方は貴族です。あ、えっと。人を殺す事が仕事では無いですね。
貴族は領地を統治するのが仕事なのですが、あの方は傲慢で暴力的で、
統治とかには興味が無くて、奴隷をお金で買って虐げる事に時間を費やしていましたね。
買われた奴隷はあの方の”所有物”です。自分の”所有物”を壊しても捕まりません。
ですが、あの方であろうとも人が大勢居る場所で、無関係な人を殺したら捕まります。
あの方にとって奴隷は人では無い。動く玩具なのでしょう。

(迷いの無い声に安堵して)
ありがとうございます。その言葉に応えれる様に強くなります。
しっかりと、シキさんの主であれるように。
依存は、怖いもの。…覚えておきます。(頷く)

…“所有物”を壊しても…捕まらない。
(言いながら、取ったクッキーをじっと見て、指先に力を込める。クッキーが割れて、ばらばらとテーブルに落ちた)
………昔。僕の、何番目かの持ち主に…似たような人がいたのを、思い出しました。
“所有物”は、リリーさんのような、小さな人ではなく…僕達のような、刀、でしたけど。
(クッキーの破片を、指先で動かして集めながら)
シキさんの元持ち主にもそういった人が居たのですね。
その方には壊す事で何か得るものがあったのでしょうか。
シキさんは壊されて、いないですよね?
他の刀の人が壊されてしまったのでしょうか。その方達は仲間だったのですか?

(クッキーの粉を拭くために、席を立ち布巾を持って来る)
あ、クッキーの粉を拭きましょうか。
…あ、すみません。…ありがとう、ございます。
(リリーさんが持ってきてくれた布巾を受け取り、テーブルの上を拭き始める)

(拭きながら)…厳密には…壊す、とは…違うのかも、しれません。
その人は…綺麗な刀や、珍しい刀を、集めるのが好きな方…だったんだと、思います。
…でも、刀の腕は、あまり…いえ、全くありませんでした。…人に見せびらかす時に、適当に振り回して。終わったら…また、部屋の壁に、飾られるだけで。
武器としての…刀としての誇りを。少しずつ、少しずつ…壊されていきました。

(仲間だったのですか?と聞かれて、少しだけ手を止めて、首を傾げて考える)
…仲間…では、なかったと思います。適当に買われて、集められただけの…赤の、他人…他刀?でした。

(また拭き始め)
僕のような刀が、他にどれだけいたのかは、わかりませんが…時々聞こえてくる声は、皆、同じでした。
………“苦しい”、と。
武器としての誇り…。
(武器としての誇りというものを深く考えて見るけれど、それ自体は分からない感情。けれど)
自分が自分として自由に生きる事を制限されるという事ですかね。
自分の意と反する事をされていたという点では、同じかもしれません。
辛かったですね。
(自分が感じていたのと同じぐらい、その時間は辛かったのだろうと共感する)

私もシキさんを正しく振れる様に頑張らないといけませんね。
今は、シキさんも”人”としてこの世界に居るので、振るうという表現は違うかもしれませんが。
シキさんがこの世界で生きていくのに、苦しくないように。

生活的な基盤を作るのは十夜さんが既にされているので、
私は他の事で頑張りましょう。
ところで、シキさんと十夜さんは親子の様に仲が良いですよね。
ちょっと羨ましいです。
もっとシキさんの事を知って行きたいと思います。
…そう、ですね。
武器は、使われて初めて、“意味”があるので。…使われない武器は、意味を失った事と、同じです。
(少し、考えて)…リリーさんの、言葉を借りるなら。…“奴隷”が、鎖に繋がれたまま…見向きもされず、まるで、自分がそこに存在していないかのように…扱われる事と、同じ…でしょうか。

(リリーさんの言葉に、一瞬、柔らかく目を細めて)
…はい。…楽しみにしています、ご主人様。

…十夜さんと、私が…仲が良い?(首を傾げ)
………この世界に来て、初めて、たくさん話しかけてくれたのが…あの人だったので。…嫌い、ではないですが…子供扱いされるのは…腹が立って、斬りたくなります。
…羨ましい、ですか?
リリーさんは、十夜さんと…“親子の様に仲が良く”、なりたいんですか?
奴隷が鎖に繋がれたまま…。それはとても嫌ですね。
私も右手と左手、右足と左足を繋がれていたのでとても嫌だと分かります。
最近はマシになりましたが、空中庭園に呼び出された直後は足枷の重みが無くてよく転んでいました。
…存在しないものとされるのは辛いですね。
えっと、今は、きちんと、存在していますよ。大丈夫ですよ。

十夜さんとシキさんの間には、そうですね、気さくな感じといいますか。
距離感が慣れている感じがします。それだけ長い時間を共に過ごしたのかなと。
十夜さんは大人な男性なので、私達を見ると子供扱いになってしまうのかもしれませんね。
あ、えっと…。
(親子の様に仲良くなりたいのかの問いに対し、言葉を探す)
十夜さんと親子の様に仲良くなりたいという意味ではないですよ。
「シキさんと」十夜さんぐらい気さくに仲良くなりたい、です。

十夜さんは優しいかたですし、頼りがいがあるのですが、私は少しだけ、怖いんです。
その感情や思考の深さが見えなくて。深さの分からない湖の水面を覗き込んだときみたいな感じでしょうか。落ちてしまいそうで怖いのです。
そういった点ではリュグナーさんも同じかもしれません。あの方は迷い森の中の様な感じです。
でも、目印を作っていてくれたり、雨を防いでくれたり。どこか暖かかったりします。
…はい。僕達は、ここにいます。…ありがとうございます。
でも…少しだけ、リリーさんが、羨ましい…と、思いました。…探しに来る人がいて。
(小さく頭を下げて、リリーさんの言葉に、右手と左手をちらっと見る)

…私と、ですか?(意外な言葉に首を傾げて、気さく、距離感が慣れている、という言葉に、十夜さんとのやりとりを思い返して)
えーっと…、……斬りますよ?とか、三枚におろしますよ?と、言えばいいんでしょうか。

リュグナーさん…(聞き慣れない名前を繰り返してから、先日あった人を思い出して)…あの、目に包帯を巻いた変な人…ですね。
……… 私は、あの人の方が、“怖い”と思います。(ぽつり)
もし、何も言わずシキさんが居なくなってしまったら、探しに行きますね。
ハーモニアは長命なので、時間が掛かっても探し出します。
(手に向けられる視線を感じ、差し出す。手首には痣の様な手枷の痕が残っている)
これ、中々消えないんです。背中の傷も。

あ、その。もしかして、シキさんは本当に十夜さんを三枚におろしたいと、思っている、のですか?
(冗談ではなく、本気なのかもしれないと思い)
えと、気さくに斬ってほしい訳ではないですよ。
一緒にお話をしたり、お花を探しに行ったり、同じ時間を共有したいということですね。

そうです。目に包帯を巻いた人です。実は、あの場所(フリートホーフ)のマスターなんですよ。
怖いですかね?
不思議な雰囲気の方なので、触れたら、妖精の様にどこかへ消えてしまいそうではありますね。
どんなふうに怖いですか?
(ぱちぱちと何度か瞬きをして)…はい、ありがとうございます。(ほんの少し、柔らかく目を細める)
…(差し出されたリリーさんの手首の痕を見て、伸ばしかけた指を、思い出したようにぴたりと止めて)
…触ってもいいですか?

本当に…という意味は、わかりませんが…あの人のことは、いつか、斬りたいです。
…今は、ご飯をくれる人がいなくなるのと…約束をしたので、我慢します。
(リリーさんの言葉に、少し考えてから)…はい。じゃあ、たくさん話しましょう。…花も、いつか。

マスター…というのも、意外ですが…妖精…?(透き通った羽の生えた、小さな人間を思い出して、リュグナーさんに置き換えて想像してみて)
………(首を横に振る。似合わなかったらしい)
…どんなふうに…(考えて)…目が見えないので…嘘をついているかどうか、わかりません。…平気で嘘をつける人は、怖いです。斬りたくなります。
触っても良いですよ。シキさんになら突然触られても怒ったりしませんよ。
あ、でも耳はくすぐったいのでダメですよ。

いつか、斬りたいですか。刀だからそう思ってしまうのでしょうかね。
もしかして、私の事も切りたいと思っていたり、しますか?
…ふふ、ご飯をくれなくなるのは困りますよね(少し微笑んで。約束は気になるけれど、口に出さずに)
ありがとうございます。いっぱいお話したいです。

どうしましたか?
(首を横に振ったシキさんを見て、首を傾げる)
…目が見えないから嘘をついているかもしれない、ですか。
確かに目を見たら嘘をついているかが分かると言いますからね。
私もまだ見たことは無いですね。あまり、見られたくないのかもしれません。
嘘をついているというより、言わないだけなのかもしれません。
でも、聞けば教えてくれますし、優しいんですよ。
…斬っちゃだめですよ、死んでしまいます。
はい。ありがとう、ございます。…(小さく頭を下げてから、人差し指でリリーさんの手首の痕を、ちょんと触ってみる。そのまま、何となく指先で痕をなぞってみようと)

…キミは、小さいので。…小さいものは、斬るのが難しいから…あまり。(真面目に答えて)
なので、リリーさんの話…もっと聞きたいです。

(首を傾げられて)…リュグナーさんを…妖精みたいだと、言ったので…想像してみたんですが。………すごく、気持ち悪かったです。斬りたくなりました。
…でも、我慢します。(どこか残念そうに頷く)
目が見えない人は…優しくても、信じるのが難しいです。…言葉は、すごく脆いから。
お風呂には入っているので汚くはないと思いますが。人に見せるという事も少ないので何だか恥ずかしい感じがしますね。
一般の人が見ても奴隷か何かだと分かるので、普段はあまり見せないのですが。
(手首の痕は特に痛くも無いので、触られるまま)

小さいから、ですか。
(もしかして、大きくなってしまったら斬られてしまうのかなと思いつつ)
私の話…。
えと、初めてのお仕事に行ってきました。
スケルトンやゴーストを倒すお仕事でした。私はエクソシストの素質があったみたいです。
仲間を殺したからですね。魂の弔いもしていましたし。
ゴーストも無事に還せてよかったです。

リュグナーさんが妖精の姿に…。(くすりと笑って)
姿というか存在感が不思議で妖精みたいだなって思ってました。

お仕事の帰りに拠点に寄ったら、リュグナーさんとソフィラさんが居て
仲が良さそうでした。
私は胸がソワソワしてして、逃げて来てしまったのです。
…(なぞりながら、何事か考えて。ふと、自分の髪に手を伸ばして、赤い結紐を解く。その紐を、リリーさんの手首の痕にあわせてみようとしながら)
…巻いても、いいですか?…多分、にあうと思います。

エクソシスト…ですか。
…仕事、お疲れ様でした。…こっちの世界の幽霊は…斬れないみたいで、不思議です。
私は、なかなか当選しませんね。…退屈です。

(存在感が妖精、という言葉に、また何となく想像してみようとするも、上手くいかず瞬きをして)
…仲が良さそうなのは…仲が良い、からでは。
…この間の依頼の時も、えーっと…“大人の遊び”?を、すると言っていました。(十夜さんの言葉を思い出しながら)
仲が良いと、ソワソワするんですか?
(結紐を解いて髪を下ろしたシキさんも綺麗だなと見とれて)
…あ、はい。良いですよ、どうぞです。
(されるがまま手を委ねている)

ありがとうございます。初めてのお仕事だったので緊張しましたが、一緒に行った皆さんのおかげで依頼を達成できました。シキさんもお仕事早く貰えるといいですね。
今はまだ殺到していると思いますが、落ち着いたら一緒に行きましょう。

あ…、そうですよね。仲が良いですよね。
”大人の遊び”…何をするんでしょうか。お酒を飲むとかですかね。気になります。
仲が良いとソワソワする…というか、
リュグナーさんが仲良く誰かとお話していたり、触れ合っていたりすると逃げ出したくなります。
きっと、これは「強欲」と「依存」なのだと思います。
自分の心が怖いです。
ありがとうございます。(頭を下げてから)
…(リリーさんの手首の痕が隠れるように、結紐を何度か巻きつけて、最後に蝶々結びでとめてみる)
…どうでしょう。…これなら、“奴隷か何か”には…見えないと、思います。

…そうですね。いつ落ち着くのか、わかりませんが…また、一緒に行きたいです。(こくりと頷いて)

確か…“大人の遊び”は…手を繋いで、散歩すること…と、言っていた…ような。
(リリーさんの言葉に、何度か瞬きをして)…依存…は、リリーさんが怖いもの、でしたね。
強欲、は…リュグナーさんが欲しい、ということ…ですか?
どこが、欲しいですか?手とか、足とか…あの、角とか、斬ってきましょうか?
(蝶結びにされた結紐を見つめて)可愛い。…そうですね、奴隷か何かには見えないかもです。ありがとうございますシキさん。
(結ばれた結紐に手を当てて、嬉しげに微笑む)
ここにこうして手枷以外のものを着けてくれたのはシキさんが初めてです。

大人の遊びは手を繋いで散歩すること…。
確かに、ソフィラさんとリュグナーさんだと大人の遊びになるかもです。綺麗です。
私とリュグナーさんが手を繋いでも、兄妹みたいですからね。…見方によっては親子みたいにも見えるかも。

はわっ!えっと、リュグナーさんの手とか足とか角とかは取ったら戻せなくなってしまうので。えーっと、えーっと。ちょっと待って下さい…。
(シキさんの言葉を受けて自分の中にある漠然とした不安、焦燥感を表現出来るように考えている)
もっと、リュグナーさんの事を知りたい。ですね。
シキさんの事も知りたいです、リュグナーさんの事も知りたいです。
シキさんの事は全部知りたいです。
リュグナーさんの事は…知りたい様な知りたくない様な、複雑な感じです。
知りたいのに、知るのが怖いんですね。
知ったら無くなってしまいそうで、リュグナーさんが居なくなってしまいそうで怖いんです。
(リリーさんの笑顔を、どこか眩しそうに見て)どう、いたしまして。
…それ、あげます。僕達と、契約している証…というわけでは、ないけれど。
それがあれば…リリーさんがどこにいても、見つけやすいです。…多分。

…?(兄妹みたい、という言葉に首を傾げて)
兄妹…では、ないんですか?…リリーさんの、お兄さんだと、思っていました。…あの人。

(リリーさんが考えている間、ちょっと待って下さい、と言われた通り、じっと待って)
知りたいのに、知るのが怖い…?(その矛盾が今は理解できない様子で、瞬きをする)
…知らないことよりも…知る方が、怖いんですか?
えっ、良いんですか?
…嬉しいです。大事にしますね。(大事そうに胸元へ。片方の手で上から触れて目を瞑る)

でも、シキさんの髪の毛を結ぶものが無くなってしまいますね…
(ふと思い立って、薄紅色のリボンタイをするりと解く)
えっと、代わりになるのか分からないのですが。結ぶものが無いと困ると思うので。
…これでシキさんの髪の毛を、結ってもいいですか?

(首を傾げるのにつられて同じように首を傾げ)
あ、えっと。兄弟でも親子でも無いですよ。血の繋がりは無いです。
頼れるお兄さんですけれど。
……このマントの持ち主を一緒に探してくれると、言ってくれたんです。
(カバンの中からベージュのマントを取り出す。一般的な形で特徴は無い)
お礼を言いたいんですが、中々見つからなくて。
もし、知ってしまって、よく思われていなかったり、嫌われていたりするのではないかと思うと……(言葉に出して迷い、考えて)
そうですね。
私はリュグナーさんに嫌われたくないのですね。
(こくりと小さく頷いて。リリーさんが薄紅のリボンタイを解いたのに、何度か瞬きをして)
…特に、困ったりは――…あ、いえ…そうですね。戦う時に、邪魔になる…かも、しれません。
…どうぞ。

(兄弟でも親子でも無い、という言葉を、ただ黙って聞いて)
…そのマントは?(じーっと見つめる)


………僕は刀なので、よくわかりませんが。
兄弟でも、親子でもないなら…嫌いな人には、協力しない…と、思います。
…そのマントの主人を見つけて…リュグナーさんに、何か利益がある…ということでもないなら。…尚更。

…リリーさんを見る目が優しければ…“よく思われていない”ということは、ないかと。
………目が見えないので、わかりませんけど。(最後は結局、いつも通り正直な物言いになってしまった)
ありがとうございます。
戦う時に邪魔になって、シキさんが怪我をしたら大変ですからね。
(戸棚から櫛と鏡を持ってきて、シキさんの後ろに立つ。髪を梳きながら嬉しい気持ちになる)
シキさん、髪きれいですね。あ、痛かったら言って下さいね。
…こうやって私も姉さんに梳いてもらっていました。
(梳き終わったら、髪を持ち上げ、下から上に形を整える。最後に薄紅色のリボンを結わえて)
はい。出来ました。どうですか?位置とか大丈夫ですか?
(鏡を差し出して首を傾げる)

…交換、ですね。


このマントは私が召喚された時に…ご主人様に鞭を打たれて居た最中に召喚されたんですけど、痛くて意識も朦朧としていたのではっきりとは覚えていないのですが。
倒れて動けない私の怪我の手当をしてくれた人が居たんです。その人が掛けてくれたと思われるマントなんです。
お礼を言いたいのですが、よくあるマントみたいで
…だから、情報屋さんに聞けば分かるかなと思ってフリートホーフに行ったんです。
それで、リュグナーさんと会って一緒に探してくれる事になりました。
誰かが私の為に手を貸してくれるなんて思ってなかったので、びっくりして嬉しくて。
リュグナーさんの後をくっついて回るようになりました。
多分これも「依存」ですよね。
利益なんて無いと思うんです。情報と言っても私なんかの情報に価値なんて無いですし。

嫌いな人には協力しない。…そうですよね。
でも、目は見えないので分からないですね。優しかったらいいなと思います。
…少し前までだったら、こんなに悩まなかったです。
ソフィラさんを羨ましいと思ったから罰が当たったんでしょうか。
…そうですか?(髪を褒められて、首を傾げかけ。動いてはいけないことを思い出してぴたりと止まる)
あまり、気にしたことはありませんが…多分、僕の“鞘”に、関係しているのかと。

…はい。交換、ですね。(鏡の中の自分を見ながら、自然と、口元が少し笑みの形に)
“大事にします”。…有難うございます、リリーさん。


(マントの話を聞いて、少し考えて言葉を整理してから)
………例えば、ですが。
そのマントの主人が、力のある人だったら。リリーさんを持って(刀なので、この表現になった模様)、薬師の家へ連れて行く…と、思います。
普通の、優しい人間は、そうすると…記憶しています。

なので…もしかしたら、その人は…お礼を言われたくなかったのかもしれません。
…「死に行く前の、ほんの気紛れ。最初で最後の、人助け」、だと。…そう言った人が、昔…すごく、昔、いたことを…覚えています。
(リリーさんの話を聞いて、また少し考える)
………その“依存”は…リュグナーさんだから、ですか?
それとも…最初に、「リリーさんの為に手を貸してくれる」人だったから…ですか?

シェラさんは…確か、目が見えない…と、言っていました。
…羨ましい、ですか?…私は、見えないと…凄く、困りますが。
鞘が関係しているんですか?(不思議そうに首を傾げて、刀の鞘とシキさんの髪を見比べる)

(交換と言って、少し微笑んだシキさんを見て嬉しい気持ちになる)
お互いの身につけていた物を交換するのは何だか特別な感じがしますね。(存在を確かめる様に結紐に触れて)

…確かに大人の人だったら、そのまま背負ってお医者さんに見せたほうが早いですよね。お礼を言われたくなかった…ですか。それは、考えたことがありませんでした。
でも、シキさんの言う通りなのかもしれません。私がお礼を言うために探しているのは歓迎されないのかも。
確かに死にかけの奴隷と思われる子供を拾ったら面倒事になるかもしれないですし、巻き込まれたくないと思うのは道理です。
応急処置とマントだけで去ってしまったのに、納得できます。
(腑に落ちた顔でこくこくと頷いている。そして、少し寂しげに視線を落とす)
…だったら、探さない方が良いのかもしれません。
(リュグナーさんだったからか、最初に手を貸してくれる人だったからか、と問われ)
え…?
(視線を上げて、心底びっくりした顔でシキさんを見つめる。鼓動が早い。思考が追いついていない。言葉が出てこない。代わりにポロポロと涙が頬を流れる)
…………あ、わわ。えっと、すみません。
(その場にうずくまり、小さく泣いている)

(しばらくして泣き止み、目を擦りながら椅子に座る)
……ごめんなさい。ちょっとびっくりしてしまいました。
えと……最初、は。きっかけは……、手を貸してくれたからだったのかもしれません。
(自分の幼稚な感情。他人に見せる事を厭う心の動きを晒すのは勇気が要る。でも、シキさんだからと詰まりながら言葉を出す)
でも、今は少し違うかも、です。
一緒に時間を過ごす内にリュグナーさんという人物を知って、もっと知りたくなって、私の事も知ってほしくて。
私は…強欲で!
もっと、構って欲しいです!……ぅ、うぇーん!!!
…多分?(リリーさんが首を傾げるのに合わせて首を傾げて)
僕を買った人は、皆、鞘が綺麗だ、と…言っていたので。…私の髪が、そう見えるのは…そのせいかと。

…特別…。…そうですね。
(呟いて、少し考えて。リリーさんの手首の結紐を見たまま、ぽつぽつと言葉を続ける)

遠い昔…僕に、そう言った御主人様は…人を殺して持ち物を奪う、盗人、と呼ばれる人でした。
子供も、大人も、お年寄りも…たくさんの人を殺したその人は…ある日、重い病気になって、旅を始めました。…「死に場所を探しに行くんだ」、と…言っていました。
…その旅の途中で、御主人様は、初めて…僕が知っている限り、初めて、人を助けました。…死にそうな子供の命を、救いました。(その時のことを思い出そうと、少し宙を見つめて)

…そして、旅の終わり、死ぬ間際に…御主人様は、言いました。
「勝手気ままな人殺しが、最後に勝手に人助けをしてやった。どうだ、ざまあみろ」…と。
…勝手に人を助けて、勝手に満足してやった…と、御主人様は、そう言っていました。
それから、何年か後…僕は、命の恩人を探しているという人に出会いました。…あの時、ご主人様が助けた子供でした。…手がかりも、何もなくても、必ず見つけてお礼をするんだ…と、大きくなった子供は言っていました。
…御主人様がもう死んだことを、その人は知りません。
あの時、ご主人様は何も言わず、ほんの気まぐれで、勝手にその子を助けて、勝手に満足して、勝手に死にました。
…そして今度は、勝手に命の恩人にされて、勝手に探されていました。…人間は、勝手なことばかりです。

…だから(赤い目で、じっとリリーさんを見て)…リリーさんも、勝手に探していいのでは…と、思います。
勝手に助けられたから、勝手に探しても、いいと思います。…あの人のように。
歓迎されなくても、もしかしたら…死ぬまで、見つからなくても。…それが、リリーさんの、力になるなら。
…(たくさん話し終えて、一息つく。それから、リリーさんが泣き止むまで、黙ってじっと見つめていて)

…びっくり、ですか。
(リリーさんが泣いた理由も、慰め方も、わからないので首を傾げながら。それでも、目は逸らさずに、じっとリリーさんの言葉を聞く)
………それは……多分、強欲、ではなく……

(言いかけて、リリーさんが再び泣き出したのを見て口をつぐんだ。少し迷ってから、ゆっくりと片手を伸ばして、リリーさんの頭を撫でてみようとする。記憶の中の見よう見まねで、ぎこちない手つきで、ぽんぽん、と)
あ、なるほどシキさんは刀だから鞘が綺麗だと髪が綺麗になるのですね。

(シキさんの話を。シキさんの言葉を逃さない様に真剣に聞きながら)
勝手に助けられたから、勝手に探していい……。
そう、ですね。私はお礼を言ったら相手も喜んでくれると思っていました。歓迎されないかもしれないなんて思って無かったんです。だったら探さない方が良いんじゃないかって。
でも、探す探さないは私の勝手、ですよね。
私もその子供みたいに探します。やっぱりお礼が言いたいです。怪我を助けて貰ったことだけじゃないです。このマントは自由になったという最初の証だったから。
これを被っていれば人が多い街中も歩けました。自由になって最初の安心できる小さな場所だったから。
…探します。


(ぽんぽんとされ。今まで我慢してきた色々な感情、不安が涙と一緒に溢れる。縋る様にシキさんに泣きつく。言葉は出そうと思っても出てこない。子供の様に泣く)
…はい。…リリーさんが、そう決めるなら、私も力を貸します。
…僕達は、キミの、刀ですから。
(泣いているリリーさんを、じっと見下ろして。どうやら撫で方はこれで合っていたらしいので、黙ってそのまま撫で続ける)
(シキさんの温もりを感じながら、しばらく泣き続けて。ちょっと落ち着いたので泣き止む)
はぁ……。(ハンカチでゴシゴシ)
シキさん、すみません。突然泣いてしまって。
ちょっとびっくりしました。自分でも。
あと、ずっと慰めてくれてありがとうございます。撫でてくれて。
何だか感情が爆発した感じです。でも、泣いたのですっきりしました。

…お茶冷めてしまいましたね。淹れ直します。
(お湯を沸かし直して、新しい茶葉を用意する。お湯を注いで、テーブルの上にカップを置く)
シキさんは優しいですね。ずっと、何も言わずに、撫でてくれて。
こうしてシキさんも撫でて貰ったことがあるのですか?
…前の持ち主の人とかに?
…大丈夫ですよ。人間は、涙を流す生き物だと…記憶しているので。
…すっきりしたなら、良かったです。

(淹れ直してもらったお茶に、また小さくお辞儀をして)
いえ…僕は、刀なので。刀を撫でる人は…時々、いるかもしれませんが…僕の持ち主だった人達には、一人もいませんでした。
…私も、ずっと蔵の中にいたので。(お茶を一口飲んで)
…なので、こっちに来てから…十夜さんが、よく撫でてくるので、変な感じです。
(目も頬も赤く)
はい。すっきりしたらちょっと恥ずかしくなってきました。(照れた様に微笑む)

あ、この世界に来る前から人の形をしていたのでは無いんですね。こっちに来てから十夜さんが撫でてくれた。なるほど、だから優しい撫で方なんですね。
(シキさんの言葉を思い返して、首を傾げる)
あれ、刀のシキさんと人のシキさんは別々の所に居たのですか?
恥ずかしい…?
…すっきりしたのに、恥ずかしいんですか?(不思議そうに、赤くなったリリーさんを見つめる)

…いえ、“私”が生まれたのは…えーっと…(わかりやすく説明しようと、思考を巡らせる。今まで聞いた言葉を、頭の中で並べて、組み合わせて)
…“私”という、人の形になったのは…この世界に、来る前です。…それまでは、“僕”だけでした。(傍らの大太刀の鞘に手を置いて)
蔵の中で、ずっとずっと長い間…また、使って貰える日を待っていて…ある時、気づいたら。“私”が生まれて…“僕”の側に、立っていました。
…この世界に来たのは、それから、少し後のこと…です。
そ、そうですね。普段はあまり感情を爆発させないので、小さい子みたいにわんわん泣いたのが恥ずかしくなって来ました。

あ、そういう事だったんですね。
この世界に来る前に蔵に居たと言っていましたもんね。
蔵から刀のシキさんを持って出ようとは思わなかったのですか?
シキさんの強さがあれば扉を破ったり出来そうですが。
あ、でも動かせなかったのでしょうか。
(刀のシキさんと人のシキさんを交互に見つめて、小首を傾げる)
寝る時とかお風呂の時も一緒に居るのですか?シキさん錆びたりしないですか?
(ぱちぱちと、何度か瞬きをして)…リリーさんは…“小さい子”、ですから、泣いてもいいと、思いますよ。
…僕達がいた世界では、リリーさんくらいの人達も…もっと、大きな人達も。たくさん、たくさん、泣いていましたから。

(小首を傾げるリリーさんを見ながら、小首を傾げて)
…出ようと思えば…出られた、のだと…思います。
でも…もしかしたら。…待っていれば、いつか…ご主人様が、蔵の扉を開けて、また僕達を使ってくれるんじゃないか、と。…また、「いい刀だ」と…言ってくれるんじゃないか、と…思っていたので。
…だから、ずっと待っていました。
……もう、僕は必要とされていないのだと…思いたくなくて。(少し視線を落とす)

寝る時は…抱いて、寝ます。
…私は錆びませんが、僕は錆びる…と思います。…なので、お風呂の時は…少し、面倒です。
泣いても良いのですかね。人前で泣くと怒られたり、笑われたりしてしまいそうで苦手だったりします。…シキさんはそんな事無いと分かっているのですが(苦い過去を思い出し暗い顔になるが、ぷるぷると顔を振って。シキさんの隣にちょこんと座る。お茶を一口飲んで落ち着く)

ずっと、待ってたんですね。蔵の中で。
私も、もしかしたら村の人達が助けに来てくれるんじゃないかって思ってました。
兄と姉は目の前で殺されてしまいましたが、それでも、もしかしたらって。
希望ですよね。
もしかしたら今日。もしかしたら明日。って。
結局それは叶わなかったけど、外に出ることが出来た。
だから、少しシキさんの気持ちが分かる気がします。
(立ち上がり、そっとシキさんの頭を抱きしめようと手を伸ばす)
……私にはシキさんが必要ですよ。
「いい刀」と判断するのは私に武芸の技術が無いのでまだ分かりませんが。
それでも、必要です。(回した腕に力を込める)
寝る時に刀のシキさんがベッドの上から落ちたりしないでしょうか。
触れていないといけない感じなのでしょうか。それとも側に居ればいい感じなのですかね?
お風呂は大変そうですね。
あ…、防水の袋を作りましょうか。弓を運ぶ時に雨に濡れないように村の人達が使ってたのを思い出しました。弓袋みたいに長細く作れば刀のシキさんも入りそうです。

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