PandoraPartyProject

ギルドスレッド

Wiegenlied

【!】Lieblich.3

【ゆめみぼし、かなでぼし】

星に託したねがいはそらへ
ひかりが描く、いのりの軌跡

此れはみっつの月だけが知っている、ふしぎですてきなものがたり

あまいあまいゆめのおわり
けれど、どうか悲しまないで
”めでたし、めでたし”
ものがたりはかならず、そう締め括られるのだから


『”星屑売りの少女”を見たって?
 ほらぁ!そうだろそうだろ、俺は生まれて此の方一度も嘘を吐いた事が……

 何、そういうのはいいって?

 ……おほん!ま、まぁ良いさ。
 で?あんたは一体、何を願ったんだい?』


◆ ◆ ◆ ◆ ◆

リアルタイム形式RP。
外部からのお客さまもOK、どなたさまもお気軽にどうぞ。
FairyTail Of Phantomでの一幕。どうか、良い夜になりますように。

【開催日時】
《第一幕 10月31日》20:00~25:00頃
《第二幕 11月1日》18:00~24:00頃
《第三幕 11月2日》21:00~25:00頃

【あそびかた】
上記の舞台でおばけになりきること
眠たくなったら無理せずにおうちでねむること

はいるときは”その場に訪れた体のRP”を
かえるときは”その場を立ち去る体のRP”を

おしまいの時間が近付いたら、
区切りの良いところでわたしがおはなしを締め括る

【◎】
”FairyTail Of Phantom”を楽しむRP
おかしをあげたりもらったり
あまいものが苦手なひとはこっそりおしえて

【×】
メタ発言、顔文字、自分突っ込み(『〜(』『〜(←』等)
末尾の宛名書き『>◯◯』
過度の確定ロール、双方の合意が無い既知ロール
ロールで提示された情報以外のことを”キャラクター”が知っていること
セクハラ、流血沙汰の暴力、泥酔(おさけはほどほどに)
度を越した悪戯をするともれなく魔法が解けて衛兵さん(NPC)に摘み出される

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(夜が巡る。影は再び、”娘”に戻っていた)
(もう、夢は見ないと諦めた)
(だから、もう目覚めなくちゃ――)

……。

(けれど)
(ねがいはそらへ)
(確かに、星に届いたから)

(だいじょうぶ)

(何度も、何度も自分に言い聞かせ乍ら。娘は人々に菓子を強請られるたび、ねがいぼしを託し乍ら街を歩き回った)

(そうして、慣れない靴で歩き疲れた頃)
(目に止まった南瓜色の長椅子の隅に浅く腰掛けると、漸く娘は緊張で詰めていた息を吐き出した)
(三日間で最も穏やかな夜かもしれない。冷たい北風も今日は大人しく、夜空は澄んだ色をしている)

こんばんは、星売りのお嬢さん。

(アンティークドール姿も、三日目となると板に付いてきたようで、薄いピンクのフリルを揺らしお人形がやって来た)
("彼女"の座る長椅子の隣に、座っても?とうかがいながら)

わたくしの願いは聞き届けられたようですね。
(前の晩に流星となった星の殻を白い指で弄びながらそう言った)
(今日も南瓜姿のミニマムジャック)
(手には貰った”ねがいぼし”。それを行きかう人に見せては訪ねまわっていた)

(新しくできたと思ったお友達が突然走っていっちゃって、とてもとても心配で)
(彼女を見つける手がかりは、聞いた名前とお星さま)
(だけど名前は当てにならないだろう)
(最後の希望”ねがいぼし”)
(それを頼りに人から人へ)
(「ああ、その欠片ならあっちの方で……」)

ありがとう!!

(教えてくれた子へお礼と南瓜クッキーを)
(悪戯も忘れてさされた方へ飛んでくと、やっと見つけた星売りさんの姿!)

エストちゃん!いたよ、いたいた!!あの子だよ!

(最後に見た背中を思い出す……)
(休んでいる星売りの娘を驚かせない様に、ゆっくりと視界に入ってゆく)

こんばんは、ずっと探してたんだよ。オイラ達の事覚えてるかな?

(南瓜に浮かぶ表情はニッコリ笑顔で、静かに声をかけた)
(杖の代わりにみすぼらしい古箒と、反対の手にはきらきらひかる“ねがいぼし”)
(南瓜のお化けをお供に、喧騒の中をあしばやに通りぬけるいたずら魔女)
(とは言っても、しでかした悪戯を咎められて大人から逃げているのではなくって)

(『星屑売り』さんの涙が気になって、忘れられなくて、あちこち探し歩いていた)
(やっと手がかりに辿りついたときは二人飛び上がって、喜んじゃった)

ありがとうございます。これはお礼、ね?
(自分よりも年少に見えたその子に星型の薄荷糖を渡して)
(少し駆け足で、『彼女』のもとへと急いだ)

ほんとう、よかった……やっと発見ね。
ねぇジェルさん、びっくりさせないようにしましょう?

……こんばんは、星屑売りさん。
昨日はついに探しあぐねてしまったのよ?
(今宵もいたずら魔女は上機嫌。けれど口元の笑みは柔らかく)
(浅くかぶった帽子から覗くすみれ色の瞳は、いくらか優しげで)


(菓子を強請る子どもの声ではない。見知った、そう。娘が娘であれますようにと星に託した”ねがいびと”だ)
(お嬢さんと呼ばれる事に慣れず、妙な間を置いて。ややあって、娘は何度か頷いて是を示した)

……こ、こんばんは。お人形さん。

(それから、直ぐの事だった)
(ふわふわゆらゆら、南瓜のお化けが飛んでくる)
(其れと同時。”同胞”たる、ちいさな魔女のすがたも)

あ、……え、と、

(自分たちを覚えているかと。無邪気な笑みを浮かべながら問うてくる声に、こくこくと、此れまた何度も頷いて)

かぼちゃさんと、まじょさん。
……その、……びっくりさせちゃって、ごめん。

(目の高さまで籠を掲げて、顔を隠すように縮こまり)
(ひとつめの月がのぼったころ。彼女たちを驚かせてしまった事へ、ちいさな謝罪を添えつつに)
(祭りの最終日。仄明るく光る棒を片手に)
(以前の包帯姿とは違い、衛兵らしい格好で)
(今年は例年より爆発的に人が増えた。今までの人員では手が回らないと)
(所謂警備の仕事が舞い込んできたのが昨日の夕刻)
(傭兵である以上断るわけにもいかなく。まぁそうやって祭りを眺めるのも一興かと考え)
(蝙蝠のステッカーが貼られた軽鎧を着街を歩き、今しがた休憩をもらって今に至る)

……や、一昨日ぶりだな。今日も皆可愛らしいな。

(ふとみた街の隅に、見慣れた顔がたくさん集まってるのを見てふらりと足を運び)
(昨日の出来事も知らぬ狼は、いつも通りのほほんと話しかける)

よければご一緒していいかな。お嬢さんがた。
そう……1時間ほどだけ。

(懐に入れた懐中時計を眺め、伺いを立て)
(彼女の隣に座っていると、可愛らしい来客が)

こんばんは、小さな南瓜のおばけと、魔女でいらっしゃいますか。
星売りのお嬢さんには、可愛らしいお友だちがいらっしゃるのですね。

(可愛らしいおばけ達の言葉から、一夜目の何かが起こった時に彼らも居合わせたであろうことを知る)
(耳慣れた声に視線を上げる)
こんばんは、今宵は包帯男でも狼男でもなく、傭兵の…
いえ、ラノール様は本職でいらっしゃいましたね。

(ふと、鎧に貼られたステッカーが目にとまり、なんだか胸が暖かく感じられた)
(尖った耳の先がちいさく跳ねる。聞き覚えのある声に、つい、と顔を上げ)

ラノール。

(ヒトの名を呼ぶ事に慣れない。けれど、呼んで欲しいと願われたことで、意識して呼ぶようになった)
(少々ぎこちないものだったかもしれないけれど、娘なりに歩み寄っている、つもり)
……いたずらしすぎるひとを、捕まえるひと?

(金を積まれれば断れぬと。以前彼が零していたことのはを思えば、成る程其の格好にも頷ける)
(うんうんと、唸り声を上げ乍ら逡巡すること暫し)

とりーと。
トリートアンド、トリート。

(籠をごそごそと漁ったかと思えば、両のてのひらには色とりどりのキャンディが沢山)
(差し入れのつもり、らしい)

ニコも、おばけさんたちも。
トリート。

(”いたずら”は思い浮かばなかったから。貰ってくれないかと、首を傾いで)
おばけがたくさんいらっしゃる!
こんばんは、デス。ステキなおばけの夜デスネ。

(ふわふわゆらゆら、やってきたのはちいさな布のおばけ、だが、どうにも昨夜とすこし様子がちがう)
(金色に光る目だまをぱちぱち瞬くたびに白かったおばけのからだが、しましま、花柄、おばけ柄、と、色と柄を変えるのだ)

……アレ。アレ?
夜鷹サン、今夜は可愛らしいおばけさんなのですね。うん。うん。ソチラもとってもとっても素敵です。
それになんだかお人形おばけさんと並んでおられると、お二人、似ているような気がシマスね。おそろいみたいで、良いですねえ。
(ニッコニコ笑うおばけのからだが、星の柄にぴかぴか光った)
(探し人がやっと見つかった嬉しさから、周りが見えなくなっていたようだ)
(かけられた声に、星売りさんの隣に座る可愛らしいお人形さんに気が付いた)

とと!星売りさんを探すのに夢中になって、会えたことが嬉しくて思わず声をかけちゃったけど
話のじゃまをしちゃったかな?
こんばんは。かわいいお人形さん!
オイラはいたずら妖精ジャックだよ!
オイラ達も一緒にいていいかな?

(ぺこりと元気にご挨拶)
(そうして現れたもう一人。顔は知らないけれど声はしっかり覚えてる!)

あ!ほうたい男さんだ!こんばんは!
今日はすごく格好いい鎧の姿なんだね!

(思いもよらぬ、知った顔に出会えたならばやっぱり嬉しい物なのだ)
(ぴょんぴょんぴょんと小さくはねた)
(ふよん。ふよん。ふよん)
(きらきらぴかぴか、輝くめだま)
(いたずらジャック?いやいや、彼は――カメレオンおばけ!)

せんせい。
あっ、……これは、そ、その、

(思えば黒鉄の少年にまともに顔を見られた事がない)
(けれど、少年はいつも真っ直ぐに自分の目を見詰めてくるものだから)
(直ぐに自分と気付いてもらえた事が、嬉しいやら、恥ずかしいやら、隠れたいやら)
(両手で顔を隠そうにも飴玉を広げている。隠れられない。じわじわと、顔に。耳の先まで、朱がのぼる)
大丈夫です。なんにも謝られること、されてないです。
でも……少し心配しちゃいました。
埋め合わせに、今日はちゃんと教えてくださいね。
『このしなものから、わが力の源たるまりょくをどうやってとりだすのか……』
(ぴかぴか、きらきら、ねがいぼし)
(南瓜のジャックも持ってる、あわせてふたつの星のかけら)

こんばんは、綺麗なお人形さん。わあ……。
(ふわふわピンク色のドレスはお姫様みたい)
(星屑売りさんと並んで座っていると、お人形さんが二人飾られているようで)
(通りの長椅子が、素敵な飾り棚にかわったかのよう。目をきらきら、かがやかせて)
いいな、いいな。来年はわたしも、ドレス、着たいな……。

あ、みいらのお兄さん……。
……今日は、兵隊さんの仮装、なのでしょうか。
もちろん、もちろんです。いっしょにあそびましょう?
(ちょっぴり勘違いしつつ)
(スタンプは消えたかしら、と『ぺたし』の跡を覗き込もうとしていたり)
ははは、あえて言うなら吸血鬼の遣いといったところかな?
ほら、眷属の刻印もこの通り。

(人形嬢がかすかに送った視線の先を指でコンコンと叩き)
(本当にそういう意図があってこのステッカーが貼られているかは知らないが、まぁそうしておいたほうがこの”おばけたちの世界”にはふさわしいだろう)

や、星屑売りのお嬢さん。
いや、私も名前で呼ぶべきかな?
人の名前を呼ぶのも上手くなってきたじゃないか。

(どの名前で呼ぶのがいいのだろうか、と軽く首を傾げつつ)
(ぎこちなさの残る呼び方も、最初の頃よりは大分よくなった方だ)

やぁ!お菓子をたくさん食べたいいやしんぼの妖精さんに、判子の魔女さんまで!
あの時は顔まで包帯だったからなぁ。ふふ、格好いいだろう?

(軽く足を折って目線を合わせて、一昨日ぶりの見知った顔にはにっこりと挨拶をかわし)
(フフフ!しばらくにこにこしてから。初めましてのみなさまのほうに向かって、ふわりとお辞儀をするように揺れた)

おばけのみなさま、ハジメマシテ、デス!すてきな夜に、コンバンハ。おばけだよ。
今日はおばけ、おばけのクッキーをたくさん持ってきたので、呪文といっしょに、たくさん貰ってくれると嬉しいデスー!

……アレ。アレ?アレ?
おばけさん、あなたは!ともだちの、おばけさん、デスカ?
(見慣れた特徴を感じるジャック・オ・ランタン。アナタは…と、ちっちゃな手を差し出しながら近づいていく)(握手をしたいみたいだ)
(とと、ダメだ。嬉しいとすぐ体が動いてしまう)
(小さな声を聞き逃さぬよう、少しクールダウン)
(何度も頷く星売りさんの謝罪を聞いて、なんのことだろうと小首をかしげる)

キミは何も悪いことしてないよ?
むしろ脅かしちゃったのはオイラの方。
怒ることはあっても、謝ることはないんだよ?

今日はいじめっ子は来てないよね?

(警戒するようにあたりをきょろきょろ見回した)
おぉ?布……か?すごいな!柄の変わるおばけじゃないか!
こんな風にもなれるのだな……

(後から現れた小さな布のおばけさんの姿をしげしげと眺め、感慨深そうにうなずき)
(しばらくのち、はっと自己紹介をした)

や、申し遅れたね。私はラノール。君がこの子のせんせいか。
話に聞いたよ。素敵な方だとね。その通りのようだ。

(良ければお近づきの印にと、光る棒の先端部分を開いて、そこからキャンディを取り出し)
(その場にいる全員に差し出し、そして自身に差し出されるものを見て笑顔を浮かべ)

はは、トリートだらけだな!
ありがたくいただくよ、せっかくだから二つ頂こう。

(星屑売りの少女の手から二つお菓子をもっていき)
(全てをもっていかないのは、そうすれば手で顔を隠せないだろうという些細ないたずら心である)
ご、ごめん。

(心配。自分なんかに、と言いかけて、口を噤んだ)
(ヒトの好意を撥ね付けること。焦がれてやまなかったものを、自ら拒むこと)
(其れは何だか、自分が星に託したねがいごとに反するような気がしたから)

……私は、夜鷹。そう呼ばれてる。
ふだんは、男のかっこうをしていて……それで、女みたいななまえも、かくしてて。
それで、……それで。みんなに、見られるのが、こわくて。

(訥々と、拙い音で以って)
(うまく、伝わるだろうか。自分のきもちが)
(だいじょうぶ。だいじょうぶ。何度も、何度も頭の中で繰り返し乍ら)

おまつりの間なら、”着てみたかったふく”が、着られるとおもって……。
でも、

(やっぱり、こうして大勢に囲まれるのは恥ずかしい、と。自分を覗き込むちいさなおばけたちの視線から逃れるように俯いて)
(見回して気が付いたのはゆらゆら漂う似たようなおばけ)
(瞬くたびに模様が変わって……どうなってるんだろう)
(その様子に興味津々に見つめていたら目が合って……!)

お友達?お友達……

(この時期姿は当てにならない。ならば頼りはその声音)

あっ!まさかリュカちゃん?
こんなところで会えるなんて!なんだか今日はとてもすてきだ!

(小さい手が差し出されると、その手に合わせるように自分の小さな手を伸ばす)
(キャッキャと跳ねて嬉しい事を全身で表しているようだ)
(昨日も頂きましたが、と言いつつ指はしっかりとキャンディへ伸びた)
そうでした、わたくしも新たなトリートとやらを持参しています。
皆さんも、どうぞ。

(提げていたバスケットを開くと、おばけの顔が描かれた真ん丸のマシュマロ達)
(街角の闇から現れたのは、前夜も小さく浮かんでいたおばけだ)

こんばんは、あれから真っ直ぐお帰りになられましたか?
今日は少々派手な装いなのですね、素敵ですよ。
(興味深そうにちかちかと色の変わる姿を見詰める)

(褒められると、押し黙りただバスケットを差し出した)
(けして、悪い気がしているわけではない様子)
(”わがちからのみなもと”)
(厳かな口調で語るまっくろ魔女は、どうやら星のちからを手繰る”なかま”でもあるようだ)

魔女さん。あなたも、ほしのひかりが、みえるの。

(魔女とかぼちゃが問うのは、ほしのかけらのつかいかた)
(そうか。かれらには、きちんと説明ができていなかった)

……ねがいぼし。かなえぼし。
月のひかりをいっとう浴びた、そらから落ちたほしのかけら。

今はそうして、じぶんのちからで輝いているけれど。
ねがい。いのり。かなえたいものが、あなたたちにあるのなら。
声に出して、となえてみて。
……そうしたら。その子が、そらにとどけてくれるから。

(此れは、魔法)
(人々の笑顔が見たいと願った娘の、ちいさな魔法のひとかけら)
くふふ。大きいクッキーは美味しくいただきました!
うんうん、すごく格好いい!
そうか、吸血鬼の遣いか。だから牙も生えているのかな?
そうだそうだ、思いだした!
オイラ、キミにお返しをしてないんだ!

トリック バット トリート!
さあさあ手を出して!

(悪戯妖精のお返しに素直に応じたならばランタンから南瓜のクッキーとおもちゃのトカゲが掌に)
(ランタンを覗けば悪戯失敗!出てくるものが見えちゃった)
(哀しそうな様子のなくなった星屑売りさんに、ほっとひと安心)
(渡されるトリートをやっぱり遠慮なく受け取って)

わぁ、お化けさんです。きらきら、ふわふわ。
(お祭りの夜の街のなか、瞬きのたび模様がかわるようで)
(星の柄に変わると嬉しそうに、ぴょんと飛び跳ね)
きれいなきれいなお化けさん。
お化けさんは、星屑売りさんの『せんせい』なのです?
(何の先生なのだろう、と小首を傾げつつ)

はんこのまじょ。むぅ。
(なんだか、あんまりかっこよくないなー、という顔をラノールのほうに)
あの烙印は、黒い魔女のいけにえのアカシ、なのです。
施されたものはあわれ、魔女の力の糧となるさだめ……
あ、クッキー、美味しかったです!
(受け取ったお菓子は既にしっかり糧になったらしく)
(おばけ)
(お人形が掲げたのは、見るからにやわらかそうな。そう、自分の眼の前を漂うおばけたちのような)

……これは、たべられるもの?

(傍のお人形に問う。そろそろと、おばけの一匹に手を伸ばして)
(ふしゃふしゃ。へにょへにょ。指で摘めば、想像した通りの感触)
(物珍しさに目を白黒)
(存外この人形嬢は、一般的な女性の好みとそう相違ないのやもしれない)
(しかとお菓子に手を伸ばす様を微笑ましく見守る)

ほー、マシュマロか!や、可愛らしいな。
どれどれ、では一つ……

(まぁ私も甘いものは好きなのだが)

そうさ、今宵悪い事をする子には、この牙で首筋に噛みついてしまうぞ。
とても痛いからあまり悪さはしないようにな。まぁ、心配はいらないだろうが。

(妖精の言葉にわざとらしく脅かしつつ)
(一応これも警備の仕事のうちだろう)

や、なにか貰えるのかな。さてさて、なにがでるやら……

(言われたとおりに手を差し出す。といっても一昨日そこから蜘蛛のおもちゃが出てきたのは見た)
(恐らくそういう悪戯なのだろうと予想はしつつ……ぽんっと出てきたのはトカゲ)

おおっ!今度はトカゲか!ははっこれは驚いた!

(笑いながら驚いた風に。子供の期待に応えるのも大人の務めだろう)
(なにやら反論のありそうな魔女さんの視線を受ける)

判子の魔女だと期待に沿えないかな?うーん、そうだなぁ……

(あごに手を当て、なにか魔女らしい名前はないかと逡巡……)
(ぽむ、と手を叩いた)

刻印の魔女ならどうだろう?
人々に刻印を刻み、力の糧として夜を闊歩する闇の魔女……
それが君の正体だな!

(びしっと指をさしてそう言い)
(お菓子はいくらもらっても嬉しい物。差し出されば遠慮なく!)
(飴におばけのクッキー。マシュマロまで)
(ふふふ。今夜も大漁だ)

うんうん、キミも何か理由を持ってるんだね。

(ポツリポツリと呟く星売りの話を遮らず聞き終えて)
(静かな声音で聞き入れる)
(表情はこれ以上彼女を怖がらせない様ににこやかに)

隠していることを、言いにくい事を教えてくれてありがとう。
オイラからもオイラのヒミツを聞いてくれるかな?
それを聞いたあと、イヤじゃなかったら教えて欲しい。
呼ばれている名じゃなくて、ぜひキミが呼んでほしい名前を!

(どんな名前だっていいの。呼ばれている名ではなく呼ばれたい名が大事なのだ)
(星売りさんのびっくりの様子がうれしくて、からだを虹色にぴかぴかさせながら、くるんと一回転をした)
(はずかしがりやさんなのは感じていたこと、その様子に、おばけの手をその御手のうえにぺたりぺたりとかさねた。平気デスヨ!と。……おばけの手なのでなかなかヒンヤリしている)

(すごいな!の声にはうれしげに近寄って)
フフフ!そうそう、なれるのです。
実はネ、昨日はふつうのおばけだったのだけど、夜道で洗濯物と間違えられたの!それは御免だって思っていたら、今日はこんなふうになれたのデス。

ラノールおばけサン、デスネ。アッ。コチラこそ、申し遅れマシタ!
ボク、リュカシス。普段はオールドワンなんだ。よろしくお願いします。

……ナント!せんせいと、ご存知です、とは。
勉強中の身に余る光栄、デス。
(照れくさそうにゆらりふわり、オレンジいろにぼんやり光った。うれしはずかしの色らしい)
!!!
(取り出されるお菓子、手渡されるお菓子をキラッキラの目で追いかけながら。イタダキマス!と、とてもとても嬉しそうに受け取った)
(自分も、と、布の中からおばけのかたちのクッキーをたっぷり取り出して、みんなにゆらゆら手渡している)

(ジャックの子と目が合えば、やっぱり!馴染みのあるお色で、あのこだ!と、嬉しげに)
ハイ!ソウデス。リュカシスデスー!
あなたは、やっぱりジェルチャン、デスネ。うんうん、こんなにすてきな夜にお会いできるなんて、とってもすてきデス!
(ハイタッチのようにちっちゃな手と手を重ねつつ。フフフフ!と、嬉しげにな笑い声がつづく、つづく)
(ひんやり、ぴかぴか)
(虹色にひかるおばけのちいさな手は、黒鉄ほどの冷たさは持ち得ていなかった)

……せんせいは、……わたしがこんなかっこうでも、怖くない?

(ぽそりと。囁くような小さな音で以って)
(ふよん。ふよん。かぼちゃとカメレオンおばけが手を取り合って、ふよん。ふよん)
(”変だ”と言われる事が怖くて。俯いたまま。徐々に徐々に、尖った耳の先が下がっていく)
(けれど、)

あなたの、ひみつ?

(いたずらジャックのことのはに、そろ、と視線だけ上げて)
(”呼んで欲しいなまえ”。其れは、)
(ねがいぼしの力を聞いて。だから”ねがいぼし”なのかと納得した)
(かなえて欲しい願い事)

かなえたいもの……。

(言葉を反芻して考える)
(かなえたい事。お願い事)
(そしてぱっとひらめいた!)
(南瓜に笑顔の花を咲かせて、隣の魔女へとふよふよ近づく)

ねえねえ、エストちゃん。
ほしのかけらの使い道。いいこと思いついたんだけど耳を貸してもらえるかな?

(こっそり二人のないしょ話)
(貸してもらえるなら周りに聞こえない様に声をひそめて……)
(笑い声。其れは、自分を嘲笑うものではない。唯々、あたたかくて、やさしくて――)
(自分が、すきなもの。見ていたいものが、すぐそばにある)
(其の事実の、なんと尊いことだろうか)

……。

(このきもちに。何と名前をつければいいのだろう)
(刃の出ることのない靴の爪先が、もじもじと地面を掻いた)
あはは、洗濯物か、それは確かに大変だな。
せっかくのお祭りの夜を物干しざおに釣られて過ごしたくはあるまい。

(リュカシス殿か。よろしくな。と小さな手を握るように手を差し出し)
(ぽわぽわオレンジ色に光る姿に、くくくと笑いつつ)

……や、もうこんな時間か!時がたつのは早いなぁ。
すまないが私は仕事に戻るよ。

(懐中時計を見て、よっこいせと軽くストレッチしつつ)
(皆の前にでて今一度丁寧に礼をし)

では、この後もぜひ最後までお祭りを楽しんでくれ。
終わったらしっかり家に帰り、歯を磨くのだよ。
じゃあな可愛いおばけたち!ハッピーハロウィン!

(そう言うが最後、手を振って街の雑踏の方へ走っていく)
(いただいたキャンディをカラコロとなめながら)
(きこえたことばに、少しびっくりした様子)

(流れるまま年月と共に重ねること、そうして自然と姿がかわること。多くの種族の彼らのように成長をしていくのとは、ほんの少しだけ違うオールドワンのおばけは、)
(外見の様子から性別を判断することはあまりしなくて、でもその声音や様子から、星売りさんが女性だと思っていたものだから)

(女性であることは、たいせつなかくしごとだったのか、と、そのことになにか失礼なことを言っていないかと考え、一瞬むつかしい顔をした)
(そしておばけはあまり表情が出なくてヨカッタ、とも思っている)
(その場で伸びをする砂狼の姿を見上げて。去り際に齎されたことのはに、ぱちぱちと目を瞬かせ)

……はっぴー、はろいん。

(”すてきなハロウィンを!”)
(頭の中で反芻して、意味を理解する頃には、砂狼の背は小さくなってしまっていたけれど)
(ふしぎですてきなフェアリーテイル。其れは、誰もがしあわせになる魔法の三夜)

……。

(――自分も、”しあわせ”なる甘露を口にしても、良い?)
ハイ!おばけデス。光るんデスヨ〜
(おばけのアイシングクッキーを魔女さんに手渡しながら)
(その問いに、てれくさそうにオレンジ色に光の色をかえながら)
あのね、僭越ながら、おばけのせんせいでした。デモデモ、みなさんにそう呼ばれると、なんだかちょっぴり照れくさいデス…へへへ…

(お人形おばけさんのことばには、さきほどラノールさんに伝えた『洗濯物と間違えられる事件』をお伝えし、しかも、まちがえた奥さんのところの小さなぼうやに着られてしまうトコロでした…と、ぶるりとしながら付け足した)

ありがとうゴザイマス!おばけだあ。

(嬉しそうにおばけマシュマロをいただくと、お返しのおばけクッキーをバスケットのなかに詰め込んで)
(興味深げな視線に気づけば嬉しげにゆらりとゆれて、おばけの柄に、ぴかぴかと光ったよ)
ええ、もちろん。
これはマシュマロと言って、柔らかなお菓子なのです。
紅茶に浮かべても美味しく頂けます。
(自分も一つ摘み上げ、しばらく眺めてから齧った)

(おばけ達の見張り番、砂狼の背を見送る。あんな風にヒトに優しい狼は珍しいものだ、と思いながら)
(びっくりしてくれたことに満足そうに)
(クフフと笑って立ち去る背中に手を振る)

お兄さんもハッピーハロウィン!
お仕事がんばってー!!

(ぎりぎりまで居てくれたのか、急いで立ち去るその背中に)
(とどくような大きな声で見送った)

(まさか会えるとは思っていなかったお友達)
(姿、大きさが変わっても気が付いてくれたことがすごく嬉しいのだと表情は雄弁に語る)

やっぱりこの時期って誰が誰だかわからないよね!
リュカちゃんのそのお化け、いいないいな!
模様がぱちぱち変わるの
かわいいしい格好いいし、いいとこどりだ!
おやおや、それは大変でしたね。
(前夜ゆらゆらと眠たげに揺れながら帰って行った浮くおばけが、そんな大冒険をしているとはつゆ知らず)

この場合、おばけの共食いになってしまわないでしょうか。
それとも、そういう事はあまり気にされませんでしょうか…
(お返しのクッキーが詰め込まれる様子を眺め、礼を言った)

貴方様は器用なおばけでいらっしゃいますね。
柄物のお召し物には困らない、羨ましい能力をお持ちのようで。
(ひんやり、ぴかぴか!)
(おもいのほか、つめたがられないなあ!と、クスクス笑いながら)
(囁きの声にはキョトンと首をかたむけるように斜めにゆれて)

怖い?いまのあなたを?ボクが?
それは、大丈夫ダヨ! とっても愛らしいと思います。
怖がる理由が、ドコに在りますか。心配しなくても、大丈夫ですトモ!
それに、怖い度だったら、どちらかといえばメディコのほうが上でしたヨウ。

(あのカッコイイ仮面、何処に売ってたのか今度教えてね。と、付け足した)
あ、今日はわたしもトリートがあるの。
(と、星型の薄荷糖のびんを出して、なんだかお菓子の交換会みたい、と笑み)
(夜なのに。夜だから?きもちがとってもうきうきしてきちゃう)

うぅん、こうしてまた出会えましたから。
だから、全然、ごめんなさいしなくて、いいんです。
(少し近かったかしら、と半歩だけ星屑売りさんと間をとって)
でも、『星屑売り』さんは今日までって思ったら……なんだかもったいないです。
(だって、ふわふわひらひら似合っていて、とても綺麗なんだもの)

いっとうあかるい焼き焦がす明星も、かそけき光の屑星も、
みなひとしくわたしの力のみなもと。
(みょうに難しいかおをつくりそう言ってから、くすりと笑み)

わぁ、すてき、です……願いごと。
(南瓜のジャックの囁きに尖った耳を差し出せば)
(少し悩んでいた魔女は、ぱっと表情を明るくさせ)
……ふふ、そうですね。わたしも、おんなじことを考えていました。
じゃあ、一緒に。
(ラノールさんのことばに、物干し竿は御免デス!と、大きく大きく頷いて)
(差し出して貰ったその御手を、嬉しそうにちっちゃく掴んでぶんぶんと握手した)

アレッ。ラノールおばけさんは、お仕事の途中だったのですね。お疲れ様です、行ってらっしゃい! おばけの夜が終わっても、いつかどこかで会えますように。
ハッピーハロウィンですー!
(娘にカメレオンおばけの冷たさを驚く風はない。ただ、少しばかりおっかなびっくりではあったけれど)

こわく、ない……?

(指をさして嗤うニンゲンの姿は、此処にはない)
(怖がる理由がないのだと続ける少年のことのはに、戸惑うように眉を下げ乍ら)

あの仮面があれば、……わたしは、誰でもないわたしに、なれるとおもって。

(其方のほうが怖かっただろうと聞けば、そんなはずは、と首を傾ぎ)
(魔女が自らの力の根源を語り始めれば、薄氷の瞳をまんまるく見開いて)

すごい。
私、自分以外に星のひかりを追えるひとに会ったの、はじめて。
……今まで、だれも、しんじてくれなかったから。ひとに話すのは、はずかしかったのだけれど。

(この三日間だけなら。其れが叶うだろうと思っていたのだと。ぽつぽつと零して)
ましゅまろ。

(名を鸚鵡返しにした後。躊躇なく口に含むお人形の所作に倣って、恐る恐る自分もまっしろおばけを食んだ)

(もぐもぐ)

(徐々に。徐々に、耳の角度が上がっていく)
(雲のように軽くて、口に含めば雪のように溶けて、ゆめのように甘くて)
(ふしゅふしゅとした食感が面白くて、無くなってしまうのが勿体なくて。ちびちびと齧歯類の如く無心で齧り進め)
(ともだちの、この時期は誰が誰だか分からない!のことばに深く深く頷いて。フフフ!と顔を見合わせて笑った)

(ともだちおばけさんに、お人形おばけさんに、ぴかぴかの柄を褒められれば、誇らしげにえへん!と笑い)

きっとね、もうちょっとカラフルになりたいってお願いが、お星さまに届いたんだねえ。
こんなに素早く使って仕舞う予定では無かったのダケド。デモデモ、結果オーライ、デス!
こーんなに、おばけのみなさまに楽しんでもらえるんだもの。

ハッ。おばけの、ともぐい。
そ、そ、そ。そういうおばけも、おりますとも!だから、平気。イタダキマス、デス!
(よく考えると少し複雑な気持ちになってきた!)
(だけども、もぐもぐしてるうちに、美味しくてニッコリの顔になっていく)
刻印の魔女……!
(その二つ名はいたくお気に召したようで、ぺか、と満足げに笑んだ)
ふふふ、よくぞこのわたしの真の名をみぬかれました。
ただものではないようですね……。

おしごと、だったのですね。
ハッピーハロウィン、です……。
(お祭りの日なのに、おとなって大変なのだ)
(ふぁさふぁさ、箒を振ってラノールの後ろ姿をみおくる)
(星売りさんにぱちりと器用に片目を瞑ると、ふわりと人の輪から少し離れた)
(そしてクルリと宙返り)
(着地をする頃には南瓜は姿を消し、あらわれたのは獣の娘)
(しっかりと化粧をした姿は誰から見ても、きっと少女に見えるだろう)
(耳と尻尾は南瓜の時の面影を残す)
(星売りさんへ視線を合わせにっこりと)

これが普段の私の姿!
名前はジェルソミア。

(お祭りの初めの日。彼女がしたお辞儀の形式に合わせて)
(ここにはいない、もう一人のお友達がしていた挨拶の格好を思い出す)
(片手を前に王子さま風にお辞儀をして格好を付けご挨拶)
(そしてひみつを……)

こんな格好をしてるけど
オレは男だよ。
これがひみつ。
どう……?へん、かな?

(キミとは反対だけど)
(何が理由で隠してるかはわからない)
(初日の日の)
(おとこじゃないし、にんげんでもないと。消え入りそうな声音を思い出す)
(少しでも、彼女の気持ちが晴れてくれたらいいのにと願う)
(こわくないよ!と、再び頷いて)

もしもあのメディコが見知らぬおばけだったらびっくりはするでしょうけど。あなただったのだもの、こわくはナイヨ。

誰でもない夜鷹サンに。
それ、そういう意味でしたら、たしかに。どこのだれでもない、おばけのかたでしたヨ。
望むまま、望むように。そうなれるのが、この、よき夜ですもの!
アノネ、おばけのせんせいと言ってもらったのに、最後まできちんとお伝えできていなくて、ゴメンね。

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