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狼少女と竜鎧の騎士

ワタシと……ウォリアさんのある日の会話……。

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ん、ウォリアさんそろそろ来るかな……?
紅茶とコーヒーと……どっちが好みだろう。
あと、固めのチョコチップクッキー……。
(音も無く現れて、己には些か小さいドアの前に立つ。爪の裏で、板張りをコツコツとノック)
「___居るか、少女よ」

(当然、中から響く微かな音で居るのは知っている。そう、人に招かれるなど随分と久しぶりの事なのだ)
あっ、ウォリアさんの声……。どうぞ……。
鍵かかってないから……。
(迫力のある見た目とは裏腹に丁寧な人だなあと思いながら)
(返事を聞き…ドアノブを爪で摘んで器用に開けると、身を屈めて入って来る…勿論、きちんと閉める事も忘れない)
__本日は招来の約定に預かり参上した……お招き、感謝する

(少々の甘い香り、立ち上る湯気。おぼろげにしか感じ取れないそれは、「彼の道」とは全く無縁に等しいものだ)
ああええと……こちらこそ来てくれてありがとう……。
(深々とお辞儀する)
……って、あの……その、そんなにかしこまらなくてもいいんだけども……?うーん。
(そういう性格(タイプ)の人かもと思い、追求はしない)

あっ先にワタシは紅茶飲んでたんだけど……。
ウォリアさんは紅茶とコーヒーどっちがいい……?
というかええと、飲めるっけ……?
クッキーもあるんだけど……。無理にとは言わない。
後でワタシが食べられるし。
(フラーゴラの振る舞いをただ見ているが、ややあって)
………まぁ、なんだ。これは……癖のようなものだ…
他者に…まして、「人」に招かれるなど、数百や数千どころでは足り無いほどの久方ぶりの事。
オマエこそそう畏まるものではない…主催は鷹揚に構えるものだ…

(厳密には招いた事があるのは彼女だけでは無いが、それでも彼には圧倒的に「人」への振る舞いへの経験が不足しているようだ)

ふむ……では、同じものを貰おう。
今日はその意味も知ってもらうべく、来たのだからな。
ふむ、そっか……?
(そのあたりの話はウォリアさんが嫌でなければ追々聞いてみようかなと思い)

あ……座ってね……?どうぞ……。
…………。
(ウォリアさん体大きいから椅子壊れないといいけども……)

うん。じゃあ紅茶……。
あ、ミルクやお砂糖はいる……?
(促されて座る…鎧自体の重量にさえ耐えられればよいが、それでも細心の注意を払いながらの事である)
___いつもは手頃な岩や切り株を加工するから、脚のある椅子に座るのは久しぶりだな。

それも、同じものを頼む。
__オレはその「紅茶」や「珈琲」というものを飲んだ事が無いからな。
(椅子が壊れることよりも、壊れてウォリアさんに恥をかかせないことが心配だった)
(──壊れなかったことに安堵し)
ふむ、ワイルドだね……?えっと、普段はサバイバル……みたいな生活しているのかな?
ログハウスみたいな……?

そっか……。本当に世間一般で言われるような食事はあまりしれないんだね……。
じゃあストレートの……何も入れない紅茶から。
カップに口をつけた時に……香りを感じるのがワタシは好き……。
だから……香りを意識してもらえたらなって……。
(クールで泰然自若としているイメージを抱いていたが、細やかな心遣いやなんともいじらしい少女らしさを改めて認識し…はらはらさせるのが少し申し訳なく思いつつも)

あまり人のいる場所は好かんからな。適当な洞窟や焚火の前で夜を過ごす事も多いぞ。
サバイバルとは聞こえがいいが、本来は食事も睡眠も必要無い身体だ……
無駄に襲って来る獣や夜盗がいなければどこでも構わんよ。

…いつぞや教えた骨や炭も「嗜好品」の域を出ないものだ。
…今は「身体」も無いので、人と同じ感覚を得ようとしても幾らかおぼろげではあるが……
(狼少女による丁寧な所作で注がれていく、焦緋色の液体。立ち昇る湯気は不可思議な香りを纏い…ふわりと部屋に「茶会」の様相が出来上がる)

___肉の身体を持たぬ故___些か無作法なれど、いただこう
(唇が無いその貌。竜の頭を模した兜の「顎」をぎぃ…と開くと、カップを近づけ…顎の奥から、炎が舌のように少しだけちろり、とカップを掠めると___確かに、カップの中に注がれた紅茶は減っているのだった)
食事も睡眠も……。想像もつかないなあ……。
ワタシは食事や睡眠で休息を取るから……常に覚醒してられるんだね……。
思えば……この頑丈な扉や鍵も「寝込みを襲われないためのもの」ではあるんだね……。

嗜好品かあ……。お酒とか煙草……あるいはガムやキャンディー、ケーキみたいな……生きる上では必要はないものといった感じなのかな。
でも嗜好品なら……心や、生活が豊かになるのかもしれない。
(見慣れぬ『紅茶の飲み方』を見つめてしまうものの、あまりじろじろ見ては失礼かと思い直し慌てて自分の紅茶をすする)

ん……?じゃあどうして嗜好品を食べようと思ったの……?
…………。
(じゅう、と水をかけられて消える炎の音がするわけでもなく、びちゃ、と鎧の中に零れた水の音がするわけでもない。ただ、眼の無い炎はカップの中の紅をじっと見つめている)

(水に香りと味を付ける、という概念。___楽しみ、嗜みといったものだろう。…大地を思わせる重厚さと、年月を経た草花を思わせる深みのある香り。「心を解き解す」「落ち着きのある」「安らぎ」様々な「単語」が思考に浮かぶ)
(ウォリアさんが紅茶から何か思いを巡らせ……あるいは思いを感じ取っているように見えた。何を思ったかまではわからなかったが)
(思考に耽っていたが、ややあってフラーゴラの方を向いて答える)
___成程…こういうものか。幽かだが…深い香りと、すっきりとしたものを感じる。よいものだ…

__「我ら」の中には、確かに「人」と同じ様に食事や睡眠を嗜む者もいる。
だが、あくまで楽しむだけだ。それらは必須でも無いし、何より「休む」必要が無かったからな…こういった「家」というべき概念を必要とする事もない…
酒に煙草…そうだな、甘味も…「やつら」は楽しんでいた。
摂取するものに限らずとも……クイズに、鼻歌。様々なものをそれぞれが好んでいたな。
己の存在、意味には必要が無くとも、それを愛していた。今もきっとそうしているだろう。
___混沌に呼ばれているのかは判らぬがな。

(問われると、少し溜めてから、真っ直ぐに炎がフラーゴラを見て問う)
話す分には一向に構わないが___恐らく、あまりこういった場にはそぐわない話だ……聞くか?
ん……楽しんでくれたのならよかった……。
多分きっと……こういう余暇は安らぎや……きっとお仕事でのヒントにもなると思うから……。
無駄にはならないことだとワタシは思ってる。

「我ら」ってことは……ウォリアさんみたいな人が元の世界にはいっぱいいる……?
種族なのかな……。それともそういう人が占める世界だったのか。

ああ、ええと気にしないよ……?
あんまり大きな声じゃ言えないけど……ワタシには辻斬りのお友達もいるから……。
血の匂いをするお友達を家に招くこともあるよ……。
楽しい…これが、楽しいという概念か?
(全てをよい、わるいで判別する彼はその細やかな表現をまだ理解出来ていないようだ)
…そういうものか……余暇も、無駄なものではないのだな…常に戦いを求めて彷徨い、強き者と戦う事が全てと思っていたが…
(人斬り、と聞いて何人か思い浮かぶが、恐らくは…あの男か)
あぁ、ヤツか。まあ、それは置いておいて…良いならば、世界と「オレ」について語りながら、話をするとしようか…

(炎を幻想的に揺らめかせながら、遠い遠い世界の話を始める)
___まず………種族、というわけではないな。…人に非ず、神に非ず、命に非ず。
__オレを含めて…「戮神」と呼ばれている。

オレの来た世界は、複数の小さな世界が連なって出来て大きな一つの世界になっている。
それぞれの世界にはニンゲン達も勿論存在し、「神」と呼ばれる者達もいた。
オレ達「戮神」は、世界そのものの危機へ対処する存在だ。
俗に言えば「勇者」であり、「魔王」であり、「何者でもない」時もある。

「人間」が愚かな行為をすれば、彼らを滅ぼす為に現れ
「神」が驕り昂ったならば、彼らを滅ぼす為に現れ
世界の維持を守る「世界の一部、部品」というべきか。
ああ辻斬りのお友達は女の子……でもないか。
女の人の見た目だけど……レガシーゼロだから性別はどちらでもないのかな。
多分だけど……人を斬らずにはいられない、そういう衝動がある人だと思う……。
だからきっとウォリアさんの想像してる浪人さんとは違う人だね……。
……と、まあこの話はこれくらいにして……。

ふむ……?それだけ聞くとイレギュラーズのような存在にも思えるね……。
イレギュラーズは世界を滅ぼす破滅のアークの元凶、魔種へのカウンターだから……。
んーでももっとこう、システム風だね……?
お医者さんのような……あるいは裁判官のような。
(両方思い浮かんではいたが、違う方…秘宝種の方だったようだ…内心ちょっと外れたか…と思ってはいるがそれをおくびにも出さない。完全なポーカーフェイス、鉄面皮を体現しているのだった)

___そうだな。
確かにイレギュラーズにも近いものがある…が、一つだけ決定的に異なる事がある。
彼らも、魔種も、「可能性」を蒐集している。
___「我ら/戮神」に、そんなものは存在しない。
「決定」は「可能性」に勝る。___「確定」しているのだ。
戮神は決して死ぬ事が無く、永遠に存在する。ゆえに、可能性という不確かなものを見る事は無かった………「混沌(ここ)」に召喚されるまではな。
決定……、可能性……?
ん……難しい……。どういうこと……?
うーん、未来が決まっていて……どう転ぶかわからない、なんてことがありえない……みたいな?
___そういう事だな。その認識であっている。
「人間」や「神」からすれば、可能性というものはあっただろう。
進化と呼ばれるものや、未来に対する未知というものは存在しただろう。

___だが、オレ達には関係が無い。可能性や未知というものは、オレ達以外が共有しているだけのものだ。
オレ達は世界の部品であるがゆえに、「世界の事」ならば全てを識っていた。
そして、どんな未知を「戮神以外」が導いても、それを未知として認識出来ない。

例えば…悪人が一人いるとしよう。
オレが、明日そいつを殺すと決めるとする。
___その悪人が強かろうが、本当は正しい理由を持っていようが…その決められた時間は、絶対に覆らない。
___逃れる為に時間を巻き戻したとしても。異世界からそれを打破する者が現れても。
どんなに無茶苦茶な方法や、出鱈目な魔法を突如思いついてそれを変えようとしても。
絶対に、その確定からは逃れられない。___オレ達は、それを「運命」と呼んでいる。
それも……なんだか不思議な話。そういう世界なんだね……。
人を殺すことではあるけども……既に読んだ物語を見ているような……予定調和。

前に読んだ本で……そんな話があった気がする。
あれはフィクションではなくて……もしかしたらウォーカーさんの世界の話だったのかな?
あれはどんなに足掻いても……殺されてしまう側の話、だったね……。
そして、正しい、悪いという概念もまた存在しなかった。決まっている事だからな。
時間が進むのに善悪は無いのと同じ事だった。
生きている者には、命を奪うという事に対してあまり聞いていて心地の良いものではないだろうが…

複数の世界が連なっているといったが、それぞれ戮神にも治める世界の形と、「裁き」の形がある。
それこそ己の定めた人間を一箇所に集めて「火山を噴火させて滅ぼす」裁きを行うような者もいれば、念入りに一人一人を「掃除する様にチェックリストとルール」で決めて裁く者もいた。

だから、嗜好品を楽しむのはごく自然な事だったのだろうな。
それ以外では個々の趣味や、互いの実力を測り合う決闘、そして談話や討論くらいしか楽しみは無かった…そういう意味では、彼らも「人」や「神」を信じたかったのかも知れない。
嗜好品というものは、無くても生命維持には困らないが…「癖」、己の一部とでもいうべきものになる時があるだろう?
今思えば…ある種の無駄、遊びを覚える事で、延々と続く、「変わらない」同じ世界を見たいと願ったのかも知れん。
人からも神からも時に恐れられ、だが崇められ、そして対等な者は己と同じ戮神しか存在しない。

___まぁ、オレは少々特殊だったから、この時点では嗜好品を特に好む事は無かったがな…
正しい悪いはなくても……、ウォリアさんはどう感じていたのだろう……?
例えばそのことについて「楽しい」とか「退屈」とか。
ん……いや、こっちの……混沌に来てから相対的に自分の世界と違う。常識が違うのを感じたのかな?

そういう元の世界と混沌での「ズレ」みたいなの……、
個性の範疇で収まる時もあれば、違和感のような……独特の雰囲気感じることがある……。
アトさんとか……そういうズレみたいなの時々感じる。

そうだね……。ウォリアさんの話を聞いてると……そういう嗜好品を好んでいたみたいではないね……。
(彼女の問いに、饒舌さは増す)
まさにそれだ。
そうある為の存在として、オレは「戦乱」の中で人々を滅ぼす「裁き」を行って来た。
オレはその「戦い」を好んでいた。嗜好品に求めるものをこれに求めていたように…いや、もっと深いものを求めていたのだろう。存在する意味だったと言ってもいい。
死を賭して運命を覆さんとオレと戦い、運命に導かれ死に行く神や人間の勇士達。
同じ戮神と勝負をしている時ですら感じ得ない、熱き息吹と輝く命の脈動…炎の揺らめき。
それらに魅せられ、それが喜びであり、嗜好品などには目もくれなかった。

それぞれが譲れない理由を以て現れ、彼らに宿る使命、意地、悲運、翻弄、欲望、覚悟、恐怖…様々なものが、流れに乗って、そして散ってゆく。
___変わらぬ運命を破らんとして、運命の潮流に呑み込まれてゆく。

___オレへ向けられる感情も、様々なものだった。
悔恨。絶望。怨嗟。悪意。悲嘆。憤怒。安寧。勇気。
恐怖に怯え、刃を放り捨てて蹲って命を乞う者。
諦め切って、粛々と介錯される事を望む者。
因果を自嘲しながらも、精一杯に抗う事を望む者。
絶対に勝てると言う根拠の無い自信を一撃で叩き折られて、絶望に沈む者。
あまつさえ殺しに来たオレと、古くからの友の如くに歓談と剣戟を楽しむ者。

__様々な者がいた。………今は、もう誰もいないがな。
___そうだろうな、ズレているのだろう。
あの世界…そして、数々の異なる世界を旅した…その全ては、召喚された「混沌(ここ)」では否定される。忌々しくも愛しい混沌の鎖だ。
此処では何もかもが赦されるが、あの世界の何もが許されない…ましてや、「命ある者」と轡を並べて「可能性」を求め、運命を覆さねば「我らの世界」も滅びる…
なんとも言えず、そうだな…あの頃感じていたものは、この「混沌」で全て奪われた…。
それが、嗜好品に繋がるわけだが…

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